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【日本貨物鉄道株式会社 様】社内ポータルとして毎日利用するMicrosoft SharePoint上にチャットボットを構築し、ユーザーの利便性向上

社員5,000 名からの問い合わせに回答する"頼りになる相棒(AI ボー)" へ
社内ポータルとして毎日利用するMicrosoft SharePoint 上に構築し、ユーザーの利便性向上

日本貨物鉄道株式会社 ご紹介

写真左より
経営統括本部総務部 副部長 西部 隆宏 氏
経営統括本部総務部 事務統括グループ グループリーダー 市川 裕 氏
経営統括本部総務部 事務統括グループ 堀家 史江 氏
経営統括本部財務部 経理センター 小澤 光輝 氏
経営統括本部財務部 経理センター 矢島 昂一郎 氏

日本貨物鉄道株式会社 様

所在地:東京都渋谷区

設立:1987(昭和62)年4月1日

事業内容:

貨物鉄道事業 倉庫業 駐車場業 広告業

自動車整備業 一般土木・建築の設計 工事監理及び工事業

その他附帯・関連事業等

URL: https://www.jrfreight.co.jp/

[鉄道事業]

JR貨物は、全国に広がる鉄道ネットワークを生かして、皆さまの暮らしを支えるさまざまなモノを運んでいます。貨物鉄道輸送は優れた環境特性を有しており、特に中長距離輸送においてより一層その特性を発揮できる輸送モードです。また近年、深刻化する労働力不足問題を背景に、大量輸送を得意とする貨物鉄道輸送へのモーダルシフトが加速しており、複数企業が共同でご利用になるケースや、お客様のご要望にお応えした「ブロックトレイン」の増発など、新しい動きが活発化しています。

[不動産事業]

JR貨物の不動産事業では、貨物鉄道輸送とのシナジー効果が期待できる物流施設のほかに商業系、住宅系等の不動産賃貸事業が中心となり全体の約9割を占めます。その他、分譲マンション事業、宅地造成分譲事業、駐車場事業を行っています。新しい分野にも積極的に取り組んでいます。

[総合物流事業]

全国をつなぐ鉄道ネットワークと物流結節点となる貨物駅、グループ企業が有する豊富な各種物流機能の組み合わせにより、最適な物流ソリューションをワンストップで提供していきます。




導入前の課題
  • 全社員からの問い合わせを、電話中心に対応しているため、処理の滞留や抜け漏れが発生
  • 問い合わせ対応に時間が取られ、本来の業務に手が回らない状態
  • 社内のマニュアルや規が多く更新頻度も高いため、対応は属人化、ナレッジも溜まらない
導入後の効果
  • チャットボットによる対応で、問い合わせの工数が約3 割削減
  • 社内ポータルとして使用しているMicrosoft SharePoint 上でAI チャットボットが稼働することにより利用頻度向上
  • 業務時間に依らず、社員が聞きたい時に問い合わせが可能に
  • チャットボットが受けた履歴はナレッジとして蓄積され分析し、電話対応時には無かった質問の登録や登録文書を更新し、回答品質が向上
目次
  1. <導入の経緯>5,000 名を超える社員からの質問対応に追われていた総務や経理
  2. <導入のポイント>ユーザーに伴走し続ける姿勢を評価しJBCCをパートナーに選択
  3. <導入のプロセス>まさに二人三脚で乗り切った本導入直前のトライアル期間3カ月
  4. <導入の効果>対応工数は3 割減、時間外問い合わせをカバーする効果も
  5. <今後の展望>今後は人事系、情報システム系の問い合わせ対応への適用も検討


<導入の経緯> 5,000 名を超える社員からの質問対応に追われていた総務や経理

日本貨物鉄道株式会社(以下、JR 貨物)は、日本で唯一無二のポジションにある貨物鉄道事業者だ。1987 年の国鉄分割民営化に伴う会社設立以来、日本全国を営業対象領域に貨物を運び、その総営業キロ数は7954.6 km に達する。加えて、所有地を利用した不動産事業や、鉄道ネットワークと各種物流機能を組み合わせた総合物流事業も営み、物流ソリューションをワンストップで提供している。

日本全国に拠点を持つ同社では、機能集約等により、経営の効率化を進めている。そうした中、経営統括本部に所属する総務部 事務統括グループでは、社員の通勤手当、家族手当などの給与に関わる承認や互助会、財形貯蓄などの福利厚生関係、健康保険、厚生年金等社会保険業務また所得税、住民税などの税関係を扱っている。そのため、全国5,000 名を超える社員から日々さまざまな問い合わせが寄せられる。グループは全14 名だが、この部署での経験年数はまちまち。業務の専門性も高く、業務範囲も広いので、誰もがあらゆる質問に回答できるわけではなく、"難易度の高いこの分野に関する回答はA さん"といった分担があり、それがナレッジの属人化につながっていた。事務統括グループ グループリーダーである市川 裕 氏は従来の課題を次のように語る。
「もともと、問い合わせは電話で来るのが大半でした。電話でのやりとりする最大の問題は記録に残らないということ。質問に対する回答が蓄積されないことと、"言った"" 言わない"のトラブルに発展するリスクが潜んでいました。それならとMicrosoft Teams に質問を寄せてもらう試みも行いましたが、人がチェックするため、ときに対応漏れが生じました。また、問い合わせ対応はときとして時間がかかり、本来手がけていた仕事がまったく進まないこともありました」

<導入のポイント> ユーザーに伴走し続ける姿勢を評価しJBCCをパートナーに選択

 経営統括本部総務部 副部長 西部 隆宏 氏は、こうした課題の解消にはAI チャットボットが最適ではないかと当たりをつけていたという。そうしたところへ、かねてから取り引きのあったJBCCから提案を受けた。そして好感を抱く。
「JBCCは当初から対応が丁寧でした。導入の検討にあたって、事務統括グループによく寄せられる質問を集め、それに対する回答を準備したところ、お試し版のチャットボットを作り、実際どのように運用するか具体的に示してくれました。メンバーにもこれから導入しようとするシステムのイメージが分かりやすく伝わったと思いました。
製品だけを「はい、どうぞ」と渡して終わりではなく、ずっと寄り添って一緒に進めていく姿勢を見せてくれたので、これなら長く付き合えると思い、CloudAI チャットボットに決めました」

AI チャットボット導入を聞いて、経営統括本部総務部 事務統括グループ 堀家 史江 氏は、非常にうれしく思ったという。
「事務統括グループに配属されて日が浅く、先輩の問い合わせ対応に耳を傾けながらナレッジを蓄積していましたが、一日中そばにいることはできません。結局、知識量を増やすには時間がかかると思っていたのですが、AI チャットボットがあれば、その助けを借りて難易度の高い問い合わせに対応できるようになると期待しました」
 
このように、事務統括グループでの導入が決まったが、全社レベルで業務を集約しているという点では、財務部経理センターも同様だった。そこでまずは2 部門で課題解決をめざすことになった。

<導入のプロセス> まさに二人三脚で乗り切った本導入直前のトライアル期間3カ月

プロジェクトを立ち上げたのは、2021 年7 月末。2021 年度中に何らかの成果を出したいと、本導入の目標が同年10 月に設定された。トライアルと名づけた本稼働までの約3 カ月、事務統括グループ、経理センターとも、業務整理を行いながら質問・回答セットを作りこんでいった。このプロセスは少々労力がかかったが、工夫も随所に凝らしたという。

工夫点その1 は、CloudAI チャットボットを、毎日社員が目にする全社ポータルであるMicrosoft SharePoint 上に構築したことだ。情報システム部門とJBCCとの協議によりそれが最善となり、トップページの右下という最も目立つ場所に常駐させることにした。

工夫点その2は、AI チャットボットのキャラクター化だ。これも社員に愛着を持ってもらうためJBCCが提案したもの。同社はプロジェクトチーム内で愛称を募り、絵心のある社員がキャラクターイラストを作成した。そして、頼りになる相棒という意味を込めて決定したのが、ロボット型マスコット「AI ボー(アイボー)」だ(図1)。

JR 貨物のAI チャットボットマスコット  AI ボー(アイボー)

【図1】

JR 貨物のAI チャットボットマスコット
「AI ボー(アイボー)」


工夫点その3 は、質問・回答スタイルに関するものだ。今回は正答率を上げるため、一問一答形式を避け、あらかじめ選択肢をボタンで示し、押して階層をたどっていくことで回答にたどりつけるようにしたり、一つの質問に複数の回答を提示できるようにした。また、文言に関しても、電話の会話で来る質問と、文字で来る質問は違う。適切に言い換えながらも意味は変えないさじ加減をJBCCとともに探った。

工夫点その4 は、回答のそもそもの源になる文書の整理だ。同社は会社発足から35 年が経過するが、社内にはさまざまな規程が存在する。時代の変遷で変更が必要になった規程は改正するものもあれば、文書によりアップデートするものもある。中にはすでに無効になった文書、一部だけが有効な文書もあるため、間違えた回答にならないよう数百存在する文書の整理が必要で、それには多くの時間を要したという。

<導入の効果> 対応工数は3 割減、時間外問い合わせをカバーする効果も

2021 年10 月、新システムは当初の予定どおり本導入を開始。その後は、JBCCと定期ミーティングを繰り返し、利用分析を行いながら、タイムリーに質問・回答セットを追加している。その一例が、健康保険に関するものだ。当初の想定以上にこの分野の問い合わせが多いことがわかり、年度内に質問・回答セットを拡充することになった。堀家 氏は一瞬、トライアルの日々が脳裏によみがえったという。
「一から情報を整理したり、文言を考えるのだと覚悟しましたが、JBCCがジェイアールグループ健康保険組合のサイトの該当ページにリンクを張るスタイルを提案してくれました。もうすでにわかりやすく情報がまとめられているから、と。そのため1 カ月ほどで実現できました」(堀家 氏)

本導入から8 カ月、月間の問い合わせ件数は通常月で約600 件、年度末など繁忙月では約1,200 件に上っている。「AI ボー」の登場によって、事務統括グループ、経理センターともに、問い合わせ対応工数は3 割減少したそうだ。市川 氏は語る。
「今も電話で問い合わせは来ます。しかし、今は『AI ボーのここに載っています』と案内するとそちらを見てくれるし、次からは『AI ボー』を使ってくれるので、対応の負担は軽減されました。事務統括グループは休日や平日18 時以降は対応できないので、そうした時間帯に来る質問へのカバー効果も実感しています」

また、当初は想定していなかった思いがけない問い合わせも寄せられているという。経営統括本部財務部 経理センター 矢島 昂一郎 氏は、次のように語る。
「住宅ローンに関する問い合わせは、電話対応では出てこなかったものです。人には聞きにくいけれど、AI チャットボットなら聞けると質問者は思ったのではないでしょうか」

<今後の展望>今後は人事系、情報システム系の問い合わせ対応への適用も検討

経営統括本部財務部 経理センター 小澤 光輝 氏は、今後の拡充構想をこう語る。
「JBCCから時期性、季節性のあるテーマが重要と聞いているので、経理センターもこの方向で考えています。ちょうど請求書の取り扱いを紙から電子に切り替えたところで、それに関連した問い合わせが増えてきました。またこの分野では改正電帳法やインボイス制度への対応もあるので、こうした法律・制度の情報も増やしていこうと思っています」

一方、西部 氏は今後の展望を次のように語った。
「『AI ボー』の活用は、経理センター、事務統括グループの2 部門でスタートしました。すでに知っている人は繰り返し使ってくれるようになっており、少しずつ浸透してきたことを実感しています。この2 部門ではさらに内容を充実させていくのは当然のことながら、人事系、情報システム系などの問い合わせ対応は一元的に行った方が効率的であり、まだ導入の幅は広げられるでしょう。AI チャットボットに詳しくない私たちの意図を酌んで動いてくれるJBCCの存在はありがたく、今後も彼らとともに活用を進化させていければと思っています」

このようにしてJR 貨物の「AI ボー」は、全国5,000 名の社員に愛されるナレッジベースに育とうとしている。


本日は貴重なお話しをありがとうございました。


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