「攻め」に移行する現代に必要なHCIとは?メリット・デメリットや主要製品もご紹介

公開日 : 2019年11月14日
更新日 : 2023年04月18日

「クラウドファースト時代」と呼ばれるITビジネス全盛期の現代。企業は「攻め」の姿勢を求められ、今後ますますそれが強まっていくと予想されます。そんな時代で注目されるのが「HCI」です。
この記事では、HCIの基礎に加え、HCIのメリット・デメリット、主要製品についてご紹介します。

目次

HCIとは?

企業が「攻め」に移行するクラウドファースト時代

HCIのメリット・デメリット

HCIの主な製品

HCI選びに迷ったら「HCIワークショップ」へ

まとめ

HCIとは?

HCI(Hyper-Converged Infrastructure)とは、SDS(Software Defined Storage)の技術を使って、サーバーやネットワークといった機能をひとつにまとめたものです。
これまでのサーバー仮想化は、3Tier型と言います。これはサーバーや共有ストレージを別々に管理しており、それぞれを扱うのに専門的な知識や技術が必要でした。また管理が別々であることから拡張作業が複雑になりがちで、拡張したくてもコストを考えるとなかなか踏み切れないことも多くありました。
一方、HCIは3Tier型で別々になっていた機能が、すべてセットになっています。そのため共有ストレージやSANが必要ありません。構造がシンプルで、3Tier型ほど専門性が必要ないことが特徴です。

企業が「攻め」に移行するクラウドファースト時代

HCIは現代に必要なツールであると言われています。これは、昨今のビジネスの変化が主な理由です。
従来の仕事は業務が中心にあり、そこにITを活用するという考えでした。例えば介護を業務とする企業であれば、介護という業務にITを活用するという方法です。
しかし現代では、デジタルテックを中心としたビジネスに移行してきています。つまり先にデジタルテックがあり、そこからビジネスを考えていくという手法です。これに伴って、既存システムをクラウドに移行する「クラウドファースト時代」に突入しています。
またこれまでのビジネスは、コスト削減や完璧主義を貫く「守り」の姿勢が主でした。しかし情報が蔓延し、移り変わりの速い現代においては、スピードやアイディアを重視する「攻め」の姿勢がなければ生き残ることは困難です。
こうした時代の変化に適応したツールが、HCIです。HCIは構造がシンプルなため、非常にスピーディ。またセットになっていることや、さほど専門的な知識や技術を要しないことからコスト削減にもつながります。特にIT担当者の運用にかけるコストが下がれば、DXを行うための対策など、人的リソースが必要な場面に知識や技術を活かせるようになるでしょう。


企業が「攻め」に移行するクラウドファースト時代

HCIのメリット・デメリット

HCI最大のメリットは「すぐに使えること」です。従来の3Tier型では、それぞれに導入作業や設置が必要で、使用できるようになるまでに時間がかかることがネックでした。一方、サーバー仮想化に必要なシステムがすべてセットになっているHCIなら、面倒な設置や導入作業などがなくすぐに利用できます。
加えて、専門的な技術や知識も必要ないため、従来よりも気軽に導入することが可能です。共有ストレージやSANが不要で省スペースな上、イニシャルコストが安い点もメリットと言えます。
さらにシステムを拡張する際にも、サーバーを増設するだけで簡単に拡張でき、複雑な拡張作業を行う必要がありません。また、パブリッククラウドに向かないシステムも、HCIであれば利用できます。
ただし、HCIはすべてがセットになっているため、ストレージだけを追加するといった柔軟な対応はできません。追加するのであれば、セットになっているものをすべて追加する必要があります。鍋で使う豆腐だけが欲しいのに、肉や野菜もすべてセットになったものを購入するようなものです。
また、HCIを動かせるだけの処理能力の高いサーバーがないと従来と同じ動きを維持できません。性能の低いサーバーを使用している場合には、サーバーを交換する必要があり、場合によっては3Tier型よりコストがかかることがあります。

HCIの主な製品

ここからは、HCIの主な製品を4つ紹介します。

HPE SimpliVity

HPE SimpliVityは、DXのビジネスシーンでありがちなあらゆる問題を解決する、次世代のハイパーコンバージドインフラです。
スピードが速く、約60秒でリカバリが完了する高速設計。加えて2ノードからスタート可能で、場所もコストもかかりません。

詳しくはこちら → https://www.jbcc.co.jp/pfs/hpe/sv/

Nutanix

Nutanixは、HCIを超えたエンタープライズ・クラウドを提供するOSです。
仮想化をビルトインして、統合的に管理するシンプルな構成。追加も1ノードずつ可能で、必要なときに必要な分だけ追加できる高い柔軟性を備えています。

詳しくはこちら → https://www.jbcc.co.jp/products/solution/pfs/server/nutanix_enterprise_cloud_os/

vSAN

vSANは、柔軟な拡張が可能なストレージソフトウェアです。
最大の特徴は、HWメーカーを限定しない高い拡張性。加えて、シンプルな構造も実現しており、管理もしやすくなっています。

詳しくはこちら → https://www.jbcc.co.jp/products/solution/pfs/server/vmware_vsan/

Microsoft Azure Stack for HCI

Microsoft Azure Stack for HCIは、シンプルで拡張性の高いツールです。
安価で、価格面で諦めていた企業でも導入しやすいHCIになっています。また直感的な操作ができる無償ツールで管理を行うため、専門的な知識がなくても利用可能です。

詳しくはこちら → https://www.jbcc.co.jp/products/solution/pfs/server/microsoft_azure_stack_hci/

HCI選びに迷ったら「HCIワークショップ」へ

HCIはDXにも適したツールではありますが、最新で高性能な製品をただ導入すれば良いというわけではありません。お客様の環境や課題、運用方法に合わせて最適なものを選ぶことが重要です。また各製品には苦手分野があるため、それを知っておくことも大切です。

JBCCでは、お客様に最適な製品を選んでいただくために「HCIワークショップ」を無償で実施しています。HCIワークショップでは、お客様が最適なものを選べるように、最新のITトレンドの他、ベンダー別の特色、苦手分野などをレクチャーしています。参加することで、自社に必要な技術やツールが見えてくるでしょう。

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HCIワークショップ

まとめ

HCIは「攻め」の姿勢に変わってきた現代に必要なツールです。大切なことは、HCIのメリット・デメリットを理解して、自社に最適なものを選ぶこと。JBCCが最適な製品を探すお手伝いをいたしますので、ぜひ一度ご相談ください。