クラウド時代におけるIBM i ユーザー様の新たな選択として現在Power(オンプレ)にある「本番環境」をIBM Power Systems Virtual Server(クラウド)を採用されたお客様の提案事例を「本番環境利用での考慮点」を含めてご紹介いたします。
IBM Power Systems Virtual Serverとは
IBM Cloud基盤の上で稼働しているPower Systemsのクラウドサービスとなります。
日本では2020年に東京リージョンで利用を開始し、現在では大阪リージョンも利用可能となりました。
IBM Power Systems Virtual Serverが提供する柔軟かつ迅速に構築できるクラウドのメリットをAIXやIBM i の稼働環境でも利用でき、お客様のハイブリッド・マルチクラウド戦略の実現をより一層支援していきます。
【導入のメリット】
- IBM Power Systems Virtual Server は、CPU、メモリー、ストレージといった必要なシステム資源を、必要なときに素早くかつダイナミックに調達ができます。
- 既存のオンプレミスに対する災対環境、既存のアプリケーションの検証環境を準備するための時間やワークロードの省力化が実現できます。
- クラウド上のプライベート環境を構築する事により、基幹システムのデータとクラウドネイティブのアプリケーションの連携が可能になります。
お客様採用事例(本番機移行)
導入前の課題
- 基幹システム再構築の検討があり、Powerシステム継続するかは未定。
- 再構築スケジュールも未定であるため、 現行機の老朽化対応は必須。
- 自社での運用も定期的なバックアップ等、手間を削減したい。
★次期システムが明確になっていないままHWのリプレイス時期が近づいてきた
JBCCからのご提案
- クラウドサービスを提案することにより、自社資産として購入する必要がない。
- IBM Cloud基盤サービスを選択することにより、最新の機器・OSが利用可能。
- 必要リソースでのスモールスタートが可能であり、また各種運用管理工数の削減可能。
導入後の効果
- クラウドでも従来のオンプレと変わる事なく安定した基幹システムが稼働できた。
- 将来の自社システム企画等、本来の情報システムとしての取組みに、さらに時間が割けるようになった。
- トータルコストの削減出来た事、JBCCによる運用により全ての管理をお任せ出来た事。
★Power(オンプレ)の基幹システムをスムーズにクラウド(IBM Power Systems Virtual Server)に移行。コストも削減!
IBM Power Systems Virtual Server検討時のポイント
CPU/Memoryはどれくらいにすれば良いか?
- CPUに関しては現行使用しているCPW(処理性能値)をベースに+αの要素を考慮。
- Memoryに関しては最低16GBから検討していただくのが良い。
Diskはどれくらいの容量が必要か?
- 用意しているStorageはTier1(10 IOPS/GB)、 Tier3(3 IOPS/GB)の2種類用意してあり、 容量によりIOPSが変わってきますので、現行の稼働率から最適な容量を割り出します。
NW回線はどうすれば良いか?
- インターネットVPN接続、専用線によるDirectLink接続など用意してありますので、 お客様アクセスやデータ転送量から必要な回線種類・速度をご提案しております。
バックアップの環境はどうすれば良いか?
- 仮想テープ装置のイメージデータをIBM Cloud Storage(ICOS)のクラウドStorageへ保管します。 従来のバックアップ手法と異なる部分もありますが、JBCCが環境を構築と運用支援をいたします。
ライセンスの考え方は?
- IBMライセンスに関しては概ねサービスの中に組み込まれて提供いたします。 サードベンダー製のツールはメーカーによりクラウド時の料金が変動します。
本番機が本当にクラウド移行可能なのか?
- 回線速度に依存
5250エミュレータ処理で完結しているようならそれほどの影響はありませんが、Web画面表示で利用していてユーザーアクセスが多い環境や、お客様設置の他サーバーとのデータ連携などがある場合にはDirectLinkによる速度の速い接続が必要となります。 - 冗長構成の必要性
クラウド環境においても、オンプレと同様冗長構成を検討するようであれば、冗長先のPowerVSをご用意していただく必要があります。
また、サーバー以外にも回線の冗長構成、クラウド側のゲートウェイルータなども冗長化が可能ですのでどこまで必要としているのか、お客様のBCP要件により変わってきます。 - セキュリティ対策
IBM Cloudにて定義されている責任分界点では、OS以上のトラブルや障害等の管理はユーザー責任となります。PowerVSを利用される上でもセキュリティレベル40以上でお使いいただく事をお勧めいたします。
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