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AWSの管理が楽に!AWSマネジメントコンソールでできること

公開日 : 2023年07月11日
更新日 : 2024年03月29日

AWS(Amazon Web Services)は、豊富なサービスがあり、幅広い業種で利用できる人気のツールです。しかし200を超えるサービスがあることから、管理方法や運営が煩雑になる、かかっているコストが分かりにくいなどの不安点もあります。
そんなAWSの管理を一気に楽にしてくれるのが「AWSマネジメントコンソール」です。本記事では、AWSの機能や利用するメリット、利用方法などご紹介します。

AWSの管理が楽に!AWSマネジメントコンソールでできること

目次

  1. AWSマネジメントコンソールとは?
  2. AWSマネジメントコンソールの機能
  3. AWSマネジメントコンソールのメリット・デメリット
  4. AWSマネジメントコンソールへのサインイン方法
  5. AWSの運用もコストも最適化する「EcoOne」
  6. クラウド活用の第一歩 「クラウド(IaaS)相談会」
  7. まとめ

1.AWSマネジメントコンソールとは?

AWSマネジメントコンソールとは、AWS(Amazon Web Services)が提供するサービスを一元管理できるツールです。AWSでは200以上のサービスが提供されていますが、分析やデータベース、機械学習など種類が非常に豊富です。そのため、利用するサービスが増えるほど、管理が複雑になります。
AWSマネジメントコンソールは、これらのサービスをアイコンなどで視覚的に操作・管理が可能です。そのため、プログラミングなどの知識がない人でも、管理しやすくなっています。

CLIとの違い

マネジメントコンソールと似た機能に、AWS CLI(Command Line Interface)があります。どちらもAWSの管理・制御を行うツールですが、大きな違いは専門知識が必要という点と、操作の再現性です。
CLIはコマンド入力で操作するため、扱うにはある程度プログラミングの知識が必要となります。コードをかける知識がないと、扱いが難しいツールです。ただ、CLIは操作の再現性が高く、操作をプログラムで自動化できます。うまく利用できれば、マネジメントコンソールよりも効率的に管理ができるでしょう。
CLIはプログラミングに関する専門知識があり、より効率的な管理をしたい会社向けと言えます。

2. AWSマネジメントコンソールの機能

AWSマネジメントコンソールには、AWSを管理するための便利な機能が揃っています。ここからは、AWSマネジメントコンソールの主な機能4つを紹介します。

AWSのサービスを一元管理

AWSマネジメントコンソールは、AWSのサービスを一元管理するのが主な機能です。AWSのサービスを検索したり、よく使う機能をショートカットに登録したりと、豊富なAWSのツールを効率的に管理できます。
また、タグをつけてリソースを整理することも可能です。タグを利用することで、リージョンを跨いでの管理ができます。
AWSはリクエストに基づいて機能を作成しており、サービス数を増やすことで利用者の目的実現の幅を広げることを重視しています。今後も便利なサービスが増えていく可能性が高いです。
そうしたAWSのサービスをより効率的に利用するために、一元管理ができるマネジメントコンソールは非常に重宝されるでしょう。

アクセスの制限

AWSマネジメントコンソールでは、サービスにアクセス制限をかけられます。
総務省が2023年3月に発表している「不正アクセス行為の発生状況及びアクセス制御機能に関する技術の研究開発の状況」によると、2022年の不正アクセス行為の認知件数は、2,200件。実際に検挙されたのは522件で、そのうちの9割以上が不正アクセス行為によるものです。
年々巧妙になる不正アクセスから情報を守るためには、アクセス制限が効果を発揮します。
AWSマネジメントコンソールでは、ルートユーザーとIAM(AWS Identity and Access Management)ユーザー、2つのアカウントが作成できます。ルートユーザーはすべてのアクセス権限を有していますが、IAMユーザーには規定を設けてアクセス制限をかけることが可能。IPアドレスの範囲を指定して、それ以外のリクエストを拒否するなどの設定もできます。

モバイル利用

AWSマネジメントコンソールでは、モバイルでの利用も可能です。AWS Console Mobile Applicationというアプリを利用すれば、外出先などでもAWSのサービスを利用できます。
モバイル対応は、テレワークでの利用に便利です。
現在は新型コロナウイルスの影響によってテレワークが一般的となりましたが、毎日新聞の調査によると日本の主要企業126社のうち、9割が「コロナ終息後もテレワークを継続したい」と答えています。実際NTTグループでは「会社への通勤圏に居住する必要はなし」とした「リモートスタンダード制度」を2022年7月に導入。今後もテレワークでの仕事を推進する方向性です。
モバイル利用ができれば、こうしたテレワーク継続の対応もしやすいでしょう

請求金額の確認

AWSマネジメントコンソールでは、請求金額の確認ができます。
AWSの利用料金は従量制で、毎月決められた金額を支払うのではなく、利用したサービスを利用した期間だけ支払う仕組みになっています。これは速い情勢変化に柔軟に対応するためのシステムで、常に調整を行うことで必要のないコストをかけないように配慮されています。
しかし一方で、デメリットとなるのが、自社で正確に管理をしないと、請求される料金が分かりにくくなる点です。実際、思った以上にAWSのコストが嵩んでしまい、コスト削減の方法で悩む企業も多くあります。
AWSマネジメントコンソールを利用すれば、請求金額が一目で分かります。自社で金額を管理する必要がありません。

3. AWSマネジメントコンソールのメリット・デメリット

AWSマネジメントコンソールには、多くのメリットがある一方、デメリットもあります。AWSマネジメントコンソールをより効果的に活用するためには、メリット・デメリットの双方を理解して、デメリットには事前に対策を立てておくことです。ここからは、AWSマネジメントコンソールのメリットとデメリットをご紹介します。

AWSマネジメントコンソールのメリット・デメリット

【メリット1】直感的に操作できる

AWSマネジメントコンソールの大きなメリットは、直感的な操作が可能なことです。
Canalysの調査によると、2022年第4四半期のクラウドシェアは、AWSが32%でトップとなっています。AWSが人気の理由は、マネジメントコンソールなど、専門的な知識がなくても直感的に操作ができるサービスがあり、初心者でも扱いやすいためです。
それだけでなく、チュートリアルやオンデマンドセミナーなど、マネジメントコンソールを利用するための学習環境も整えられています。初心者が確実にスキルアップしながら広く利用できる環境は、利用しやすい要因とされています。
まずはマネジメントコンソールで管理に慣れて、プログラミングやAWSに慣れたらCLIを利用するなど、徐々に利用の幅を広げていくのも良いでしょう。

【メリット2】カスタマイズができる

AWSマネジメントコンソールのホームは、自社の使っているサービスや欲しい情報によってカスタマイズができます。利用状況やお知らせなどの情報を見やすい場所に表示したり、自社に必要な情報だけを表示したりすることが可能です。
マネジメントコンソールは、ほぼすべてのページからサービスの一覧を確認できますが、よく使うサービスは「お気に入り」に追加しておくと良いでしょう。サービスを探す手間が省けます。

【メリット3】高いセキュリティを維持できる

AWSマネジメントコンソールは、高いセキュリティを維持できることもメリットです。先述したアカウントやIPによるアクセス制限の他、12時間経過すると自動的にログインセッションが失効するようになっています。
またフェデレーティッドユーザーのアクセスキーには有効期限が設けられており、一定期間が経過すると同じアクセスキーではアクセスできなくなります。加えてMFA(多要素認証)の利用も可能で、あらゆる面からセキュリティに対応。自社内の情報を強固なセキュリティで守ってくれます。

【デメリット1】再現性が低い

AWSマネジメントコンソールは、先述したようにCLIに比べると再現性が低くなっています。
CLIは操作をプログラミングで自動化できますが、マネジメントコンソールでは操作の自動化は不可能です。ユーザーが操作方法を覚えて利用するしかありません。
ユーザーごとの知識や経験に頼る操作では、ユーザーによって使い方に差が出てくる可能性があります。操作のマニュアルを作成したり、教育を行ったりして、利用者全員が同じレベル感で操作ができることが理想です。

【デメリット2】ルートユーザーの権限が大きい

AWSマネジメントコンソールのルートユーザーは、マネジメントコンソールの管理や変更におけるすべての権限を持っています。そのため、ルートユーザーとしてサインインして操作を誤ったり、ルートユーザーのアカウントが乗っ取られたりした場合、システム全体に大きな被害を及ぼす可能性があります。
普段はIAMユーザーとしてログインし、ルートユーザーとしての利用は最小限に抑える、ルートユーザーのアカウントは厳重に管理するなどの対策が必要です。

4. AWSマネジメントコンソールへのサインイン方法

AWSマネジメントコンソールには、サインアップページからログインします。ここからは、AWSマネジメントコンソールへのサインイン方法をアカウントの作成を含めてご紹介します。

①アカウントの作成

まずはAWSのアカウントを作成しましょう。

サインアップページ(https://portal.aws.amazon.com/billing/signup#/start/email)にアクセスし、メールアドレスと名前を入力します。このとき日本語以外の言語になっている場合には、右上の言語選択ボックスで「日本語」を選択しましょう。

あとは画面の指示に従って、連絡先や請求情報を入力します。認証コードやSMSなどで本人確認を行い、プランを選択すればアカウントは完成です。

②権限を選択

AWSマネジメントコンソールのサインインページを開き、ルートユーザーとしてサインインするか、IAMユーザーとしてサインインするかを選びます。

言語が日本語以外になっている場合には、右下の言語選択ボックスから「日本語」を選択しましょう。

③サインインに必要な情報を入力

ルートユーザーとしてサインインする場合には、メールアドレスを入力します。

IAMユーザーとしてログインする場合には、12桁のアカウントIDかアカウントエイリアスを入力しましょう。加えて、IAMユーザーとしてサインインする場合には、アカウントID等の入力後、認証情報が必要です。

なお、IAMユーザーで一度サインインした経験がある場合には、アカウントIDの内容が保存されている場合があります。この場合は認証情報を入れるだけでサインインができます。

5. AWSの運用もコストも最適化する「EcoOne」

ここまでご紹介したように、AWSマネジメントコンソールは、AWSのサービスやリソースを管理するためのツールで、直感的な操作ができます。そのため、特別な知識は必要なく、自社内でも活用可能です。しかしAWSなどのクラウドサービスを利用しようにも、自社に最適なものが分からない、導入しているがコストの見直しをしたい、という方もいらっしゃるでしょう。そうした方には運用付クラウドサービス「EcoOne」がおすすめです。
EcoOne」は豊富な実績があるJBCCの技術者がコスト削減やクラウド移行の定着化を考慮した上でお客様に最適なクラウド環境を提供するサービスです。

▼EcoOne https://www.jbcc.co.jp/products/solution/iaas/ecoone/


6. クラウド活用の第一歩 「クラウド(IaaS)相談会」

また、前述の運用付クラウドサービス「EcoOne」ご提供前に、JBCCでは無償で「クラウド移行コンサルテーションサービス」を提供しています。このコンサルテーションサービスでは最適なクラウド構成を検討するためのアセスメント実施やワークショップ形式でのクラウド移行に向けた制約整理やプラン検討などを行います。
実際に「クラウド移行コンサルテーションサービス」でコスト最適化を行い、そのための運用やクラウドサービスの導入を継続的に行ったことで、30%以上のコストカットに成功したお客様もいらっしゃいます。
クラウド移行コンサルテーションサービスは無償です。クラウド移行コンサルテーションサービスの概要のご説明や、お客様のクラウド移行・クラウドコスト削減に関するお悩みや課題をその場でお聞きしてアドバイスをする「クラウド相談会」は、毎週水曜日に開催しています。
クラウド活用の第一歩としてお気軽にこの相談会へご参加ください。

クラウド(IaaS)相談会

7. まとめ

AWSマネジメントコンソールは、AWSを一元管理できる非常に便利なツールです。ただし、再現性やルートユーザー、コストなどの問題もあるため、利用後の運用には慎重さも求められるでしょう。
JBCCではAWSの運用も含めたご相談に対応しております。AWSの利用、コストでお悩みの方は、お気軽にご相談ください。

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JBCC株式会社は、企業のデジタル・トランスフォーメーション(DX)を支援するITサービス企業です。クラウドサービスを中心にシステムの設計から構築、運用までを一貫して手掛けており、クラウド 2,150社、超高速開発による基幹システム構築 460社、セキュリティ 1,100社の実績があります。
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