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2024年06月12日

2024年08月23日

クラウドリフトで実現する迅速かつコスト効率の高いクラウド化

近年、コスト削減や柔軟性の向上、業務効率化などを求め、クラウドへの移行が加速しています。クラウド移行の手法はいくつかありますが、特に注目されているのが「クラウドリフト」です。これは、オンプレミス環境のアプリケーションやシステムをほぼそのままクラウドに移行する手法で、既存のアプリケーションを大幅に変更することなくクラウドの利点を活用できます。短期間かつ低コストでクラウド化を実現できるため、多くの企業が採用しています。
ここでは、クラウドリフトの概要やメリット、注意点などについて解説します。

クラウドリフトで実現する迅速かつコスト効率の高いクラウド化

クラウド移行が進む背景

中小企業から大企業まで多くの企業でクラウドへの移行が加速しています。その主な要因について紹介します。

デジタルトランスフォーメーション(DX)の推進

企業は競争力強化のため、デジタル技術を活用したビジネス変革に取り組んでいます。クラウドは、AIやビッグデータ分析などのデジタル技術を活用するための基盤として不可欠な存在です。クラウドへの移行はDX推進の前提条件の1つとなっています。

テレワークの普及

コロナ禍を契機にテレワークが急速に普及しました。クラウドを活用することで、場所や時間に縛られずに業務を行うことが可能になります。セキュリティを確保しつつ、従業員が自宅などからシームレスにシステムやデータにアクセスできる環境の整備が求められています。

業務効率の向上

クラウドサービスには業務効率化に役立つさまざまな機能が用意されています。例えば、コミュニケーションツールやプロジェクト管理ツール、アプリケーション開発基盤などがクラウドで提供されており、これらを活用することで生産性向上が期待できます。オンプレミスで同様の環境を整備するのは容易ではありません。

コスト削減

自社でサーバーやストレージを管理・運用する場合、初期投資や保守運用コストがかさみます。一方、クラウドサービスを利用すれば、必要な分だけリソースを利用し、従量課金で利用料を支払うことができます。コストを削減しつつ、ビジネス変化に合わせて柔軟にリソースを増減できるのです。

セキュリティ対策の強化

クラウドサービスを提供するベンダーは、高度なセキュリティ対策を講じています。クラウドを活用すれば、自社運用では実現が難しいようなセキュリティ対策を比較的容易に導入できるでしょう。専門スキルを持つ人材の確保が難しい中、クラウドのセキュリティ機能にある程度依拠できるのは大きなメリットです。

レガシーシステムの老朽化

オンプレミス環境下で、レガシーシステムの老朽化が課題となっているケースが少なくありません。陳腐化したシステムを維持するために膨大なコストがかかっている事例もあります。レガシーシステムの問題を解消し、俊敏性の高いシステム環境を実現するためにもクラウド移行が求められています。

このように、企業がクラウドへの移行を推し進める背景には、DXの流れに乗ることで競争力を高めたいという経営層の目標と、コスト削減や業務効率化を実現したいというIT部門の期待が存在しています。さらに、働き方改革への対応やセキュリティ強化など、社会の変化に適応するための手段としてクラウドが注目を集めているという側面もあります。クラウド移行は、もはや大企業だけでなく、中小企業にとっても避けて通れない潮流になりつつあるのです。

クラウドシフトとクラウドリフトの違い

クラウドに移行する手法として「クラウドリフト」と「クラウドシフト」があります。

「クラウドリフト」は、既存のアプリケーションやシステムをそのままクラウドに移行するため、クラウドの特性を十分に活用できない可能性がありますが、移行に要する時間やコストを抑えることができ、迅速なクラウド化を実現できます。

「クラウドシフト」は、アクセシビリティの高さや災害対策、運用管理の省力化など、クラウドのメリットを最大限に活用するために、アプリケーションやシステムのアーキテクチャを抜本的に変更するアプローチです。移行するために時間やコストがかかるため、迅速なクラウド化は困難というデメリットがあります。

クラウドシフトとクラウドリフトを組み合わせたアプローチも有効です。まずはクラウドリフトで迅速にクラウド化を実現し、その後段階的にクラウドシフトを進めていくことで、クラウドの特性を最大限に活用できるようになります。

クラウドリフトのメリット

ここまで、クラウドリフトのメリットとして移行期間の短さについて紹介しました。大規模なコード変更や再設計が不要なため、比較的短期間で移行が完了し、業務の中断期間を最小限に抑えることができます。このメリットは非常に大きく、コスト削減にも貢献します。大幅な開発コストや人件費を抑え、同時にオンプレミス環境の維持費用も削減できます。さらに、クラウドサービスが持つ高可用性と柔軟性を活かすことで、災害対策やビジネス継続計画の策定も容易になるというメリットもあります。

このように、クラウドリフトは、短期間での移行、コスト削減、高可用性と柔軟性、セキュリティ強化といったメリットを提供する、効果的なクラウド移行手法なのです。 

クラウドリフトを検討する際のポイントと注意点

クラウドリフトを検討する際には、いくつかの重要なポイントと注意点があります。

まず、現状分析を徹底的に行うことが必要です。自社のシステムおよびインフラストラクチャの現状を把握し、どの部分までを変更せずにクラウドに移行できるかを確認します。次に、既存システム間および外部との依存関係を洗い出します。これにより、潜在的な問題点や障害要因を早期に発見することができるのです。

コスト評価も重要な検討事項です。初期費用だけでなく、運用コストも含めた総合的な評価を実施し、それぞれの費用と時間を明確にする必要があります。また、クラウド移行後も安全性を確保できるように、適切なセキュリティ対策プランを立てることが大切です。特にデータ暗号化などは必要不可欠です。

最後に、移行前後で十分なテストと検証作業を実施することが求められます。不具合が発生した場合に速やかに対応できる体制づくりも重要です。

これらのポイントを考慮し、注意深く計画を立てることで、クラウドリフトをスムーズに進めることができるでしょう。

まとめ

クラウドリフトは、迅速かつ効率的なクラウド移行を実現する手法として、多くの企業に採用されています。しかし自社に最適な移行方法を選択するには、クラウドリフトだけでなく、クラウドシフトや両者を組み合わせたアプローチも検討する必要があるでしょう。

クラウド移行は企業のDXにおける重要な取り組みです。自社に最適な移行手法の選択とコスト最適化を実現するためにも、専門家によるアドバイスを参考にすることをおすすめします。

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