2022年1月施行!電子帳簿保存法改正のポイントと対応策

公開日 : 2021年11月30日
更新日 : 2022年03月15日

平成10年から税制改正の一環として始まった「電子帳簿保存法」。これは総勘定元帳や仕訳帳などの税務関連書類を、一定の条件下において電子データとして保存可能と定めた法律です。この法律が、令和3年度税制改正で大幅に見直されました。この改正法は令和4年1月1日から施行されるため、企業での対策が急務です。
本記事では、令和3年電子帳簿保存法の改正ポイントから対策について紹介します。

目次

電子帳簿保存法とは

令和3年度税制改正内容

電子帳簿保存法改正の実務対応と対策

まとめ


電子帳簿保存法とは

電子帳簿保存法とは、総勘定元帳や仕訳帳などの税務関連書類を、一定の条件下において電子データとして保存することを認めた法律です。
これまでこうした書類は、原則紙で保管することが定められていました。しかし、多くの書類を紙の状態で保管しておくことは、納税者にとって負担となります。また、昨今ではペーパーレス化が進んでいることもあり、所轄税務署長の許可があれば、国税関係書類の全部または一部を電子帳簿として保管することが可能です。

令和3年度税制改正内容

電子帳簿保存法は令和3年に改正され、令和4年1月1日から施行予定となっています。ここからは令和3年度に改正された内容について、詳しくご説明します。

2022年1月から施行される電子帳簿保存法の改正概要

令和4年1月から施行される電子帳簿保存法には、いくつかの改正点がありますが、大きな点は「電子取引保存の義務化」です。
電子帳簿保存法で認められている保存方法には、電子データとして作成した書類をそのまま保存する「電子帳簿等保存」、紙で受け取った書類をスキャンしてデータ化し保存する「スキャナ保存」、電子メールやダウンロードなどで受け取った情報を保存する「電子取引」の3つがあります。

このうち電子帳簿等保存では、税務署長の事前承認制度が廃止となり、検索用件も緩和されました。スキャナ保存においても同様で、税務署長の事前承認制度廃止、タイムスタンプ要件、検索要件も緩和されています。

一方で、電子取引についてはこれまで電子取引したものを出力して紙で保存することが認められていましたが、これが廃止となり、電子取引したものは電子保存が義務付けられました(消費税における電子取引の取引情報等の記録は除く)。つまり、電子取引はオリジナルの電子データのみが正式なものとされ、紙で出力したものは原則認められないことになりました。

電子帳簿保存法の改正ポイント

電子帳簿保存法改正では、先述した「電子取引保存の義務化」が最も大きな点ですが、他にも「税務署長の事前承認制度を廃止」「優良な電子帳簿は過少申告加算税を5%軽減する」「タイムスタンプ要件、検索要件の緩和」の3つのポイントがあります。

まず、税務署長の事前承認制度の廃止です。これまでの電子帳簿保存法では、電子保存をするために所轄税務署長の承認が必要でしたが、事務の負担を減らすために事前の承認は不要となりました。

次に、優良な電子帳簿は過少申告加算税が5%軽減されることになりました。優良な電子帳簿とは、記録事項の訂正や削除、業務処理期間を過ぎたあとに入力したことなどが確認できる電子計算処理システムを使っていること、速やかな検索ができるように検索要件を満たしていることなどいくつかの条件をクリアした電子帳簿です。こうした優良帳簿を作成、保管している場合には、申告漏れに対する過少申告加算税が本来10%のところ、5%に軽減されます。

最後にタイムスタンプ要件、検索要件の緩和です。スキャナ保存をする場合、これまではスキャニングする人物の自署が必要でしたが、これが不要となりました。加えてタイムスタンプの付与はこれまで3日以内でしたが、2ヶ月と概ね7営業日以内に行えば問題ありません。また訂正や削除を行った事実を確認できるようにしておけば、タイムスタンプそのものの付与が必要なくなります。
検索要件は、これまで取引年月日、勘定科目、取引金額の他、帳簿の種類に応じた項目が必要でしたが、取引年月日その他の日付、取引金額、取引先のみの記載となりました。

令和3年度税制改正内容

罰則にならないための注意ポイント

当然ですが、罰則にならないためには、今回の改正内容をきちんと守ることです。特に電子取引保存の義務化については、これを守らないと書類として認められません。加えて、電子取引における隠蔽や改ざんなどの事実が判明した場合や、スキャナ保存において不正が発覚した場合は、重加算税が10%加重されます。
問題なく電子取引保存を行うには、電子取引保存義務化にしっかり対応できるようにしましょう。真実性や可視性の要件を満たせるような保存の仕方を考える必要があります。


電子帳簿保存法改正の実務対応と対策

これまで紹介したように、時代の流れとともに電子帳簿保存法は度々改正されてきました。特にペーパーレス化が進む昨今では、電子帳簿を使用する企業も増えてきたことから法律も緩和される方向にあります。

そうした時代で、どのように法改正に対応すべきなのか。ここからは電子帳簿保存法改正における実務対応とサービスについてご紹介します。

緩和が進む電子帳簿保存法の実務対応

緩和が進む電子帳簿保存法には、どんな取引先にも対応できるシステムで対抗するのがベストです。

電子帳簿は、自社のみで成立するものではありません。例えば、自社はすべて電子取引にしたいと考えていても、取引先が紙でのやり取りを希望している場合、どうしても一部で紙での取引が発生します。かといって「電子取引の企業としかやり取りしません」というわけにもいきません。紙との併用期間は必ず発生するため、一気に電子取引に移行することは難しいでしょう。
そのためシステムを選ぶなら、どんな取引先でも対応できるシステムが望ましいです。また、今後も電子帳簿保存法は時代に合わせてどんどん変化していくでしょう。システム導入はできる限り早めに行った方が、今後の取引を楽にできます。

法改正に対応できるクラウドサービス

法改正に対応するには、クラウドサービスの利用がおすすめです。クラウドサービスを利用すれば、サービス提供側が法改正に適宜対応してくれるため、自社で特別何かを行う必要がありません。

クラウドサービスは複数ありますが、特におすすめなのは「ClimberCloud」です。ClimberCloudは、電子帳簿保存法に対応していることに加え、JIIMAが認証する「電子帳簿ソフト法的要件認証」および「電帳法スキャナ保存ソフト法的要件認証」の双方を取得しています。そのため、電子帳簿保存法に合わせた的確な帳簿の作成や保管が可能です。

ClimberCloudに関するお問い合わせ

ClimberCloudの資料請求、お見積書、ご購入や導入についてのご相談、その他のお問い合わせはこちらで承っております。

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ただし、ClimberCloudが自社に合ったサービスとは限りません。企業の抱える税務書類上の悩みや希望によって、選ぶべきクラウドサービスは違います。

もしクラウドサービスの選定で悩んだら、JBCCの「電子化ワークショップ」を利用すると良いでしょう。電子化ワークショップでは、電子化に関わるお客様の現状や課題をクリアにし、どのように電子化を進めるべきか、どのクラウドサービスを利用するべきかをアドバイスいたします。

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お客様の現状把握と課題を確認し、最新の電帳法の改正ポイントや支援するサービスのご紹介も合わせて、どのように進めていけばよいかご支援いたします。

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まとめ

ペーパーレス化が今後も加速すると見込まれている現代において、電子帳簿保存法は今後も緩和や規制が増えていくと考えられます。

JBCCでは、電子帳簿保存法に関する最新の情報や時代の流れを読みながら、お客様の電子化をサポートいたします。

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