さよならファイルサーバー!社員数2,000名規模のIT会社がオンラインストレージを使ってみた(JBCC)
昨今、増え続けるファイルの管理やファイルサーバーの老朽化、セキュリティリスクの高まりを背景に、従来のファイルサーバーからオンラインストレージ(クラウドストレージ)への移行を検討する企業が増えています。JBCCも同様の課題に直面し、2020年にオンラインストレージへ移行しました。JBCCでは、まずは自社で試してみて、本当に良いものをお客さまにおすすめするために、社内ショーケースを推進しています。当時、オンラインストレージへの移行プロジェクトを提案、実行し、大幅な業務の効率化を実現したJBCCグループのDX推進担当者に、コラボレーションエバンジェリストの齊藤が当時の状況をインタビュー。検討中のお客様の参考にしていただければ幸いです。
※当記事は、JBCCグループ公式YouTubeチャンネルでもご紹介しています。
https://youtu.be/U_OmTwUklbk
オンプレファイルサーバー14台を10年保有
齊藤:こんにちは!JBCC コラボレーションエバンジェリストの齊藤です。
今日はJBCCグループの情報システム部門を担当されている、DX推進 杉崎さんにオンラインストレージ移行プロジェクトについて、色々伺いたいと思います。よろしくお願いします。
杉崎:DX推進を担当している杉崎です。よろしくお願いします。
齊藤:杉崎さんは普段どのような仕事を担当されているのですか?
杉崎:普段はJBCCグループ内の情報システム部門で人事・会計システムの開発、運用や保守を担当しています。
齊藤:では早速ですが、JBCCグループでは、現在約2,000名近い社員がオンラインストレージを利用しておりますが、以前はオンプレのファイルサーバーを利用していましたよね。まずは、オンプレのファイルサーバー利用していたときの課題や当時の状況を教えてください。
杉崎:当時、JBCCグループではファイルサーバーとしてオンプレの大容量ストレージを10年近く使用していました。台数にすると14台で運用していました。またそれ以外にもサーバーはたくさんあって、他のサーバーは着々とクラウド移行を進められていましたが、ファイルサーバーだけはなかなか進められていませんでした。
齊藤:それはなぜですか?
杉崎:理由は二つあります。
一つは設計が古くて移行が大変だったことです。ファイルの整理も管理もできていなかったので、正直移行するには対応が面倒だったという点と、もう一つは、社員の皆さんが業務で常に使用しているので移行するにあたっては影響が大きすぎて、なかなか手をつけられないままでいました。
ついにオンラインストレージの移行を決断
齊藤:なるほど、ではそんな厄介なファイルサーバーをどうしてオンラインストレージに移行しようと思ったのでしょうか?
杉崎:こちらも理由としては二つあります。
一つはファイルサーバーの老朽化です。リスクもたくさん積んで10年近く使っていたので故障が絶えませんでした。故障してはデータセンターに行って、復旧対応をしていました。しかも当時はこんな対応が緊急で発生するため、私たちの工数もかさみ、本来の業務に支障が出ることがたくさんありました。また、もう一つは容量の問題です。何回かディスク増設を繰り返していましたが、すぐディスクがいっぱいになってしまい、現場からは書き込みができないなんていうクレームも多々ありました。でも、私たち情報システム部門が作業できる範囲っていうのは限界もあるので、最終的には現場にデータの削除をお願いすることがよく発生していました。
齊藤:確かにそんなこともありましたね。ちなみに当時のデータはどのくらいありましたか?
杉崎:当時のデータは25TBほどありました。そして限界を感じ、いよいよ重い腰を上げてオンプレのファイルサーバーから、オンラインストレージへの移行に踏み切りました。それがちょうど3年前の2020年でした。
オンラインストレージに移行したら問題がすべて解決
齊藤:移行してみてどうですか?
杉崎:現在使っているオンラインストレージは容量が無制限利用できるサービスですので、容量が足りなくなってしまうというような問題はクリアできました。また、クラウドサービスなので故障の対応をすることもなくなり、夜間や休日にデータセンターに駆け込むこともなくなり、私たちにとってはかなり効率アップとなりました。
齊藤:無駄なデータを削除してくださいとか、言う方も言われる方も嫌ですもんね。いや僕たちが当たり前だと思って使っていたファイルサーバーも、裏では情報システム部門の皆さんが支えていてくれたから使えているのですよね。今更ですけれども、ありがとうございます。
オンラインストレージの移行で苦労した点
齊藤:では、次の質問ですが、データ移行で苦労した点はありましたか?
杉崎:データ移行自体は、ほとんど現場の方に対応いただいたので、思っていたほど苦労はありませんでした。ただ大変だったのはアクセス権です。
齊藤:アクセス権ってファイルサーバーのフォルダの制御するアクセス権のことですか?
杉崎:はいそうです。もともと使っていたファイルサーバーは、Windows のアクセス権で管理していたのですが、10年使い続けている中で、度重なる組織変更や、個別にアクセスしたいというような要望に対応してきてしまったので、結果的には人に依存したアクセス権の管理になってしまっていたのです。そのため、下位層までアクセス権限の継承ができていないというようなフォルダもたくさんできてしまって、かなりぐちゃぐちゃになってしまいました。
齊藤:アクセス権がカオスになっていたのですね・・・それはどうやってクリアしたのですか?
杉崎:はい、でもこれはどこかでやらないといけないと思っていたので、このタイミングで一旦きれいに整理したいと思いまして、オンラインストレージでは「アクセス権」や、組織に紐づく「グループの管理」を再度見直しすることにしました。
齊藤:それは結構大変そうですね。でもオンラインストレージにしても同じことが起きませんでしたか?
杉崎:JBCCグループでは、社員を管理する人事システムの方から毎日組織や社員の最新情報をデータ連携して、その情報を使って自動でオンラインストレージのアクセス権を更新する仕組みを導入しました。
齊藤:それは便利ですね
杉崎:オンラインストレージ側でユーザーへアクセス権を管理するのではなく、人事システムのマスターが更新されれば全て自動で更新される形になったので、こちらの管理もかなり楽になりました。
齊藤:確かに組織変更のたびに、作業が発生したら大変ですもんね
杉崎:入退社に合わせて更新できるので、退職者の削除忘れなども防ぐことができるようになったので、私たちの運用もストレスがなくなりました。
齊藤:オンラインストレージを導入する際、こちらもポイントになりそうですね!
ちなみに当時25TBあったデータは、今どのぐらいになりましたか?
杉崎:今はですね、なんと100TBになりました・・・。
まとめ
齊藤:本日はDX推進の杉崎さんに当時の様子を赤裸々にお話しいただきました。
ファイルサーバーワークショップ
このように、JBCCでは2,000人規模で利用するファイルサーバーをオンラインストレージに移行した経験があります。また、これからファイルサーバーの移行を検討されているお客様向けに、現状をヒアリングさせていただき、セキュリティや運用コスト含めた、最適なオンラインストレージを提案するファイルサーバーワークショップを開催しています。ご検討中のお客様、ぜひご活用ください!
詳細を見る企業のIT活用をトータルサービスで全国各地よりサポートします。
JBCC株式会社は、クラウド・セキュリティ・超高速開発を中心に、システムの設計から構築・運用までを一貫して手掛けるITサービス企業です。DXを最速で実現させ、変革を支援するために、技術と熱い想いで、お客様と共に挑みます。