「Microsoft 365 大好きオジサン」の気になる2024年12月のアップデート

- Microsoft Places の概要と、ハイブリッドワークにおける活用方法
- Outlook や Microsoft Teams への Places アプリ追加による利便性の向上
- Microsoft Places の導入にあたっての注意点やライセンス要件
あけましておめでとうございます。「Microsoft 365 大好きオジサン」こと 中村 太一 です。今年もよろしくおねがいします。我が家では初日の出を見に千葉県は九十九里浜近辺の海岸まで行ってきました。天気にも恵まれて非常にキレイな日の出を見る事ができました。僕の坊主頭の上に日の出が乗るような構図で写真を撮ってもらったけど、なかなかオモシロ写真になったので、僕と同じヘアースタイルの方がいらしたら、是非来年以降試してみてはいかがでしょうか。
それでは今回も先月(2024年12月)の Microsoft 365 のアップデート情報から僕の独断と偏見で気になる3点を挙げて紹介していきます。その1カ月前の11月はアップデート自体が少なかったのですが、12月も海外では大型連休を取得する人も多いので例年アップデートが少ないです。その中でも今回は12月に一般提供が開始された Microsoft Places にフォーカスしてみます。
Microsoft Places:一般提供開始
「Microsoft Places」という名前に聞き慣れない人も多いのではと思います。遡る事2年前の2022年11月に Microsoft の大型イベント Microsoft Ignite で Microsoft Places の発表がありました。発表時は「コネクテッド ワークプレイス プラットフォーム」という言い方で紹介されていましたが、コロナ禍以降に世の中の働き方が急激に変化しリモートワークが一気に加速し、更にその後は従業員が自分にベストな働き方を選べるハイブリッドワークにシフトしていく中、 Microsoft 自身がハイブリッドワークの中で色々と課題が出てきたことを解決させるべく、社内利用していたものがついに顧客へと提供される流れです。そんな Microsoft Places が発表より2年を経てようやく一般提供開始されました。難しい言葉が並んでいますが、簡単に言えば「自分がいつどこで仕事をすべきかを計画できる」ものです。

もっと具体的に一例を挙げれば、従業員それぞれがいつオフィスへ出社するかを登録しておく事で、「上司と直接会話をしたいけどいつオフィスへ行けば会えるか?」や「チームメンバーで対面会議をしたいけどいつ会議をスケジュールすれば良いか?」などが計画しやすくなります。更に Copilot がそのスケジュールを手助けしてくれます。また、同僚は今日オフィスのどの建物のどの席で働いているのか?や、同じ建物内に誰が働いているのか?も可視化され、次の会議はどの建物の会議室で行われるのか?なども可視化されたりします。更にそれらのデータを基に組織として様々な分析も行えます。
さて、そう聞いて違和感を覚える方もいるのではないでしょうか。特に「オフィスのどの建物」と聞いて。そうですね。アメリカの Microsoft 本社は僕も2回ほど行った事がありますが、街一つ分がオフィスであるかのような広大な敷地に非常に多くの建物があるんです。建物の移動は徒歩だけでは厳しくて、オフィスの敷地内を従業員用のバスが走っているくらいです。そのような規模の企業にとっては「オフィスのどの建物で働いているのか?」は重要な情報です。つまり Microsoft Places の機能の中には企業規模を選ぶものもありますね。
また、全ての機能を利用するには Microsoft Teams Premium などの追加ライセンスが必要だったり、場合によっては専用のデバイスが必要になったりするので検討が必要です。以下に Microsoft のページを案内するのでご参考にしてみてください。
あなたの職場環境のためのスマート ソリューション | Microsoft Places
Outlook: Microsoft Places アプリが追加可能になった
上で Microsoft Places の紹介をし、全ての機能を利用するには追加ライセンスなどが必要という事を話しました。しかし、 Microsoft 365 ユーザー(一部ライセンス除く)であれば、 Microsoft Places のコア機能を利用する事が可能です。
そのうちの1つとして紹介するのが、12月に Outlook にアプリとして追加可能になった Microsoft Places アプリです。

Outlook 内に追加するアプリとして Microsoft Places を追加する事が可能になりました。アプリを開くとコア機能として、自分の働く場所がオフィスかリモートかを予定として追加する事もできるし、他のユーザーがいつオフィスに出社するのか?を確認する事ができます。いや、厳密には自分が働く場所を予定として追加する機能はすでに以前から Outlook や Microsoft Teams 上から設定はできましたが、それがこの Microsoft Places アプリ上からも追加ができるという事です。なのでコア機能のみで考えると、このアプリのハイライトは他のユーザーの出社日を確認できるという点でしょう。これにより「今週は金曜日がチームメンバーの一番集まっている日なので対面会議をスケジュールしよう」とか「Aさんと直接会話をしたいけど、水曜日にAさんは出社予定のようだから私も出社しよう」などの計画が立てられます。働き方を自由に選べるハイブリッドワークを推進している企業にとっては、うれしいアプリでしょう。
Microsoft Teams: Microsoft Places アプリが追加可能になった
デジャブのように見えてしまいますが、 Outlook と同じく Microsoft Teams にも Microsoft Places アプリが追加可能になりました。つまり Microsoft Places に関しては、このように Microsoft 365 内にアプリや機能として組み込まれる形で追加されていっています。逆を言えば、今まで使い慣れたアプリの中で利用する事ができるので、ユーザーの利用ハードルは高くないのではないでしょうか。

また、 Outlook にも Microsoft Teams にもどちらにもアプリとして追加できる事も大事なポイントですね。ユーザーは会議をスケジュールする際に Outlook からスケジュールする派もいれば Microsoft Teams からスケジュールする派もいるでしょう。良く利用する方から離れることなく、かつ同じUIで利用できるという点は、UX(ユーザー体験)の観点からも非常に大事かと思います。
一つだけこの Microsoft Places のコア機能に関して便利に活用する条件を挙げるとしたら、全員がオフィスかリモートかの予定を入力しておくクセをつけておくことでしょう。入力がされていなければ意味がありませんからね。
よくある質問
- Q1. Microsoft Places とは何ですか?
- A. Microsoft Places は、従業員の出社予定や働く場所を可視化・共有できる「コネクテッド ワークプレイス プラットフォーム」です。
ハイブリッドワークの計画やチームの出社調整に役立ちます。
- Q2. Microsoft Places を使うには追加ライセンスが必要ですか?
- A. 一部の高度な機能には Microsoft Teams Premium などの追加ライセンスが必要ですが、Outlook や Teams に追加できるアプリを通じて、基本的なコア機能は Microsoft 365 の標準ライセンスでも利用可能です(一部除く)。
- Q3. Microsoft Places アプリはどこで使えますか?
- A. Microsoft Places アプリは Outlook と Microsoft Teams の両方に追加可能です。
どちらからでも同じUIで利用できるため、ユーザーの使い慣れた環境で活用できます。
まとめ
12月のアップデート情報、いかがでしたでしょうか。一般提供開始された Microsoft Places 特集のようになってしまいましたが、これは刺さる会社と刺さらない会社があるかと思います。例えばリモートワークという選択肢はなく出社のみの会社には刺さらないでしょう。一方、ハイブリッドワークを推奨しこのような課題が出ている会社には刺さるでしょう。
本シリーズ記事で添えている画像は、毎月JBCC のお客様向けにご案内しているアップデート情報動画配信で利用しているスライド資料の一部です。本記事のようにブログでは厳選して3個程度しか紹介できていませんが、この動画では更に多くの情報をデモを交えてお伝えしています。JBCC のお客様向けなので、気になった方は是非お問い合わせください。
微力ながら JBCC もこのようなアウトプット活動を通して皆さんのお役に立てればと思っておりますので、今後ともよろしくお願いします。また、 JBCC には Microsoft 365 のプロフェッショナルも多数在籍しており、 JBCC から Microsoft 365 を契約していただいたお客様には、お客様と寄り添いながら進める伴走型のワークショップやお客様同士のつながりを持てる場でもある Microsoft 365 利活用雑談 Café を開催するなど Microsoft 365 の利活用・定着のご支援をしております。気になった方は是非お問い合わせください。
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詳細を見る執筆者

中村太一
JBCC株式会社 Microsoft 365 担当
「Microsoft
MVP(Most Valuable Professional)」を2018年から連続受賞。
ユーザー企業のMicrosoft 365利活用促進を支援。
Microsoft Ignite などマイクロソフト社主催のイベントにも登壇。
Microsoft 365 大好きオジサンこと中村太一が
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