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ビジネスの現状を可視化―Microsoft Power BIがもたらす業務効率化と意思決定の迅速化―

公開日 : 2024年03月28日
更新日 : 2024年03月29日
ビジネスの現状を可視化~Microsoft Power BIがもたらす業務効率化と意思決定の迅速化~

目次

  1. Power BIとは
  2. Power BIの主要機能
  3. 構成要素
  4. Power BIのメリット
  5. Excelとの違い
  6. 活用例
  7. まとめ

1. Power BIとは

Microsoft Power BIは、マイクロソフトが提供しているビジネスインテリジェンス(BI)ツールです。

BIツールの導入により、これまで企業が蓄積してきたデータを使って迅速に意思決定できるようになります。たとえば、売り上げを分析して新たな販促施策の検討や、テレワークと生産性の関係を分析した結果をもとにテレワークを拡充したりするといった判断が可能になります。

これまで一部の企業では、複雑なレポーティングシステムを構築やデータサイエンティストをはじめとしたデータ分析の専門家に依頼して収集した大量のデータを可視化してきました。しかし膨大な工数やコストが負担になる企業の場合、なかなかデータを可視化することができず、蓄積したデータを意志決定に十分に活用することができませんでした。

数多くのデータソースに簡単に接続できるPower BIは、膨大なデータを収集・統合・変換し、わかりやすい形で可視化します。つまり複雑なシステムの構築を必要とせず、専門家の力も借りずに、さまざまな視点でデータを分析・可視化が可能となります。

これまでデータの可視化・分析ができなかった企業も、Power BIによって社内のデータを活用し、意思決定に活かすことができるようになります。その結果、ビジネスの課題解決や業務効率化の実現が加速します。DXやデータドリブンが求められる中、ますますBIツールの重要性が増加しているのです。

2. Power BIの主要機能

Power BIは、①データの収集、②データの分析、③データの可視化、④データの共有という4つの主要機能があります。

これらの機能を使って多様なデータソースからデータをインポートし、折れ線グラフや散布図などのビジュアライズを作成できます。作成されたレポートはWebブラウザやモバイルアプリで閲覧できるので、いつでもどこでも活用できます。

Power BIを使えば、作成したデータクエリーやデータモデリング、レポートなども簡単に共有でき、データを継続して分析するといった用途にも使えるため、リアルタイムでビジネスの状況を把握したり、組織内で重要な情報を共有したりすることが可能になります。さらにダッシュボードの作成、アドホック分析の他、AI機能によるトレンド分析や予測分析もこなします。

3. 構成要素

Power BIには、デスクトップ版の「Power BI Desktop」とクラウドサービス版の「Power BI サービス」があり、それぞれ役割が異なります。

1. Power BI Desktop

パソコンにインストールするデスクトップアプリケーションです。データへの接続、変換、可視化、分析などの機能が一式揃っており、データ分析やレポート作成が行えます。

このアプリを使えば、データの接続、クリーニング、モデリング、レポートの作成が可能です。作成したレポートは、Power BIサービスにアップロードして共有します。

2. Power BIサービス

クラウド上でデータを管理し、レポートやダッシュボードを共有するためのサービスです。このサービスを活用し、レポート編集やクラウド上での共有やコラボレーションを促します。複数のユーザーと共有できるため、部門間や企業間のコミュニケーションにも役立ちます。

クラウドベースのサービスなので、いつでもどこからでもアクセスできるのは大きなメリットです。

4. Power BIのメリット

Power BIのメリット
Power BIは、企業の迅速かつ正確な意思決定を後押しするツールです。分析結果を視覚的に確認できるため、簡単に現状を把握でき、適切な判断を下せます。全社員がデータを活用して業務を行える環境を醸成できることも、大きな利点です。

また、クラウド環境でのコラボレーションによって、遠隔地からでも情報を簡単に共有できるようになります。さまざまな組織や働き方に対応できるソリューションと言えるでしょう。

他にも下記のようなメリットがあります。

  • Office 365との連携がスムーズで、導入が容易
  • 操作性が高く、誰もが使いやすい
  • 拡張性と統合性に優れ、他サービスとの連携が柔軟
  • Excelよりも大量のデータを扱える
  • インタラクティブなレポート作成が行える
  • データの可視化機能が豊富
  • 価格が比較的安価
  • いつでもどこからでも閲覧できる

Power BIは、導入から運用までのプロセスを円滑に進めることができ、データの効率的な活用を実現するための優れたBIツールです。

5. Excelとの違い

Excelの場合、可視化機能が限定的です。Pivot Tableを作成したりグラフ化したりすることはできますが、それらの機能は個人向けで扱えるデータ量にも限界があります。

Power BIは大規模データの処理が可能で、データの可視化についても最新のデータビジュアライゼーション機能を活用できます。また、より高度な分析機能を備えているため、リアルタイムに分析したいというニーズにも応えます。Excelでは難しかった用途でも、Power BIを使えば対応が可能になります。

6. 活用例

Power BIを活用すれば、売上管理、生産管理、マーケティング分析など、あらゆる業務データを可視化して分析することができます。製品やサービスの改善ポイントを発見したり、新規事業の可能性を検証したりと、データに基づく意思決定を素早く行えるようになるのです。

また、企業ごとにカスタマイズしたダッシュボードを作成できるため、それぞれの部門が必要とするデータにすばやくアクセスすることが可能です。

Power BIで顧客データと販売データを分析し、新規事業の立ち上げを成功させたという大手メーカーの事例もあります。ある病院グループでは患者データを可視化し、病床の効率的な運用を実現しました。このように、さまざまな業種、業界でPower BIが活用されています。

7. まとめ

Power BIは、手軽にデータの収集、統合、分析、視覚化ができるBIツールとして優れた機能を持っています。操作性に優れ、コストパフォーマンスが高く、「見える化」によってデータ活用を支援します。

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