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SFA導入を成功させるには?導入の効果とポイントを解説

公開日 : 2024年03月13日
更新日 : 2024年03月29日

企業のDXが叫ばれる昨今において、営業部門でのSFAの導入が注目されています。しかし導入を検討しているものの、導入の仕方が不明だったり、費用対効果に不安があったりしてなかなか導入に踏み切れない企業もあるでしょう。
SFA導入を成功させるには、目的を定めて事前準備を怠らないことが大切です。本記事では、SFA導入を成功させるためのポイントなどをご紹介します。

SFA導入を成功させるには?導入の効果とポイントを解説

目次

  1. SFAとは
  2. SFAの導入目的
  3. 事例から見るSFA導入のメリット・デメリット
  4. SFA導入前にやっておくべきこと
  5. 効果的なSFAの導入手順
  6. SFA導入の際に注意したいこと
  7. まとめ

1. SFAとは

SFAとは「Sales Force Automation」の略で、日本語に訳すと「営業活動の自動化」です。営業を行うためのさまざまな情報を一元管理することで、営業活動をサポートするシステムのことを指します。顧客や案件の情報、営業行動の記録、営業活動の分析などの機能が備わっており、営業活動の効率化に役立ちます。
SFAの日本での導入率はまだ低いですが、近年導入する企業も増えており、ITRの「SFA/統合型マーケティング支援市場2021」によると、2026年には市場規模が約922億円に達すると予想されています。
SFAと似たものに「MA」と「CRM」があります。MAは「Marketing Automation」の略で、主に見込み客を獲得するために利用するシステムです。一方、CRMは「Customer Relationship Management」の略で、顧客と良好な関係を続けていくために利用されるシステムを言います。これらを使い分けることで、より営業活動を効率的にすることが可能です。

2. SFAの導入目的

SFAは営業活動をサポートするシステムですが、目的によって利用方法や使うべきツールが変わります。ここでは、SFAの導入目的をご紹介します。

営業活動の管理

これまでの営業活動は、個人がExcelなどを利用して個々に記録していることが多く、部下や同僚の営業活動の実態や顧客情報が掴めていませんでした。そのため、営業活動における課題が見えてこない、担当でなければ顧客に対応できない等の問題が発生していました。
SFAで情報を一元管理することで、営業活動の状況や顧客情報を把握でき、効果的でスムーズな対応が可能になります。

営業ノウハウの共有

現状の営業は、基本的に個々のスキルに頼る傾向にあり、実績を上げられるようになるまでは時間をかけて教育を行い、経験を積む必要があります。
SFAは、営業活動のプロセスや成功した営業手法、失敗談などを蓄積できます。これらを共有することで、アプローチの課題などを分析でき、的確な営業が可能になるでしょう。

売上アップ

先述した営業活動の管理や営業ノウハウの共有を行うことによって、企業の営業力の底上げを図ります。
社員個々やチームの営業力が上がれば、企業の売上アップに直結します。

3. 事例から見るSFA導入のメリット・デメリット

営業活動をスムーズにできるSFAには、メリットとデメリット両方の側面があります。デメリットも対策を講じることで回避できることがあるので、まずはメリット・デメリットを知ることが大切です。ここでは、SFA導入の事例からメリットとデメリットをご紹介します。

【メリット1】営業戦略が立てやすくなる

社員の営業活動と蓄積されたノウハウを分析して、アプローチの問題点を浮き彫りにしたり、成約率の高いパターンなどを学んだりできます。営業マネージャーと担当者の連絡も密になるため、アドバイスもしやすいです。
的確な営業戦略を採れれば、売上アップや生産性の向上にもつながります。
あるサブスクリプションサービスを提供する企業では、これまでExcelで行っていた顧客管理をSFAを利用した綿密な管理に切り替えたことにより、解約率を1桁にすることに成功しています。

【メリット2】教育がしやすくなる

営業は特に属人化しやすい職種です。これまではベテランがノウハウを引き継がずに辞めてしまい、顧客のことが分からなくなったり、売上が大きく下がったりなどの問題が起きていました。
SFAは営業ノウハウを共有できるため、新人教育に活用すれば、早い段階で成果を上げる社員を育てられます。新人が自分で勉強できる環境が整うため、先輩やマネージャーが新人教育に割く時間も削減可能です。
ある企業では営業活動のナレッジをSFAに蓄積することで、属人化を解消。情報共有が促進され、人材育成がしやすくなりました。

【メリット3】外出先から情報にアクセスできる

営業は社外にいることが多い仕事です。報告や情報共有、日報記載のために事務所に戻って仕事をすると、その分営業活動に充てる時間が削られます。
SFAで外部から情報にアクセスできれば、事務所に戻る時間が必要なくなり、より多くの時間を営業活動に充てられるようになります。
実際に、モバイル端末やアプリからSFAにアクセスできるようにしている企業もあります。こうした企業では、無駄な時間を減らすことによって生産性を向上させています。

【デメリット1】情報を入力する手間がかかる

多くの情報を一元管理し、分析して営業活動に活かすには、SFAで詳細な情報を共有する必要があります。しかしSFAの入力に時間がかかると、営業活動の時間が減ってしまい、担当者が入力を面倒に感じることがあります。このような状況になると、SFAの効果が発揮されません。
入力する情報を絞ったり、入力が分かりやすいツールを使ったりして、担当者の負担にならない方法を検討しましょう。

【デメリット2】利用にコストがかかる

主流となっているクラウド型のものは、月額で利用料がかかるものがほとんどです。安価なものであれば月額3万円程度で利用可能ですが、機能は限られます。かといって、より機能が豊富なツールになると、月額30万円以上かかるものもあります。機能と自社の目的を照らし合わせて、コスパの良いものを選びましょう。
トライアルで実際に利用してみたり、まずは少人数でスモールスタートしたりするのがおすすめです。

4. SFA導入前にやっておくべきこと

SFAはクラウド型のものが主流のため、ダウンロードすればすぐに利用ができます。しかしSFAを効果的に利用するには、導入前にやっておくべきことがあります。SFA導入前に、下記の3つは確認しておきましょう。

導入目的を明確にする

SFA導入前には、SFAを導入する目的を明確にしておきましょう。目的が明確になっていないと、SFAを導入したことが成功か失敗かも判断できない上に、適切なツールも選べません。
まずは「売上〇%アップ」「成約率〇%アップ」など、具体的な数字で表した目的を掲げます。次に、達成のために必要な機能の洗い出し、コスパなどを総合的に判断した上で、利用するツールを決めましょう。「導入すること」が目的にならないよう、注意が必要です。

社員の理解を得る

SFA導入前に、社員の理解を得ておくことは大切です。SFAへの入力はもちろん、SFAの利用方法を学ぶ時間などは、営業活動に充てる時間を削ることになり、社員の負担になります。社員が「ただの負担」と思わないよう、導入の意義を説明して理解を得ておきましょう。
自身のスキルアップになること、営業活動が楽になることなどを説明し、導入後にそれを実感できれば、定着が進んでいきます。
SFAは導入後にPDCAを回せるかも重要であり、社員の協力は必要不可欠です。SFAの意義を理解できていれば、効果的に活用できるでしょう。

PDCAを回すための運用体制作り

SFAを効果的に利用するには、PDCAを回し続けることが重要です。そのための運用体制を事前に作っておきましょう。
SFAでデータ入力、分析を行い、それを営業担当者が活用し、結果を見てブラッシュアップし、再度挑戦し、再度評価を繰り返すことで、営業は効率化されていきます。SFAの導入はあくまで効率化の手段に過ぎません。成功するには導入後にきちんと運用されるかがポイントです。
運用をきちんと行うには、運用体制を事前に整えておくことが大切です。まずは、担当者や管理者を決めて役割を明確にしましょう。その上で、操作方法などのマニュアルを作成したり、トラブル時の連絡窓口の周知をしたりしておくと良いでしょう。

5. 効果的なSFAの導入手順

効果的なSFAの導入手順
SFAはツールをダウンロードすればすぐに利用できます。ただし、効果的に利用するには、先述した導入前にやっておくべきことを踏まえ、適切な手順を踏むことが大切です。
ここからは効果的なSFAの導入手順をご紹介します。

1.プロジェクトチームの結成

まずはプロジェクトチームを結成しましょう。チームは現場に精通したリーダーと、それを補佐するメンバーで3~5名ほどが望ましいです。小規模の企業なら、担当者が1人でも問題ありません。
ただし、必ず経営者か営業部門を統括する人物がバックアップに付きましょう。SFAの導入は管理基盤を大きく変えることになる、非常に重要なプロジェクトです。社内での反発が起きやすいため、経営者や統括を入れて、推進をフォローする必要があります。

2.目的の明確化

次に目的を明確にします。先述したように、目的がぼやけている状態では、SFAによる改革はうまくいきません。
何を、いつまでに、何をもって達成とするのかを具体的に設定し、スケジュールを組みましょう。

3.要件定義

目的を明確にしたら、要件定義を行います。目的を達成するために必要な機能、今後必要になりそうな機能を考えましょう。
利用にはコストもかかるため、予算内に収まるよう優先順位を付けることも大切です。また利用者が使いこなせるかも検討しましょう。高機能であっても、利用者が使いこなせないと意味がありません。

4.ツールの選定

要件定義をしたら、利用するツールを選定します。インターネットやパンフレット、ベンダーとの面談などを通じて、3社程度に候補を絞りこみましょう。
操作性や拡張性、サポート体制、コストなどを比較して、総合的に判断することが重要です。具体的な選び方については、次項の「SFA導入の際に注意したいこと」を参照してください。

5.導入・運用

ツールを選んだら、導入して運用します。
導入時にはルールの作成や研修を行い、実際の運用に向けて準備しましょう。運用が始まったら、入力やフィードバックなどを毎日アナウンスし、定着に向けて動いていきます。
一般的に、SFAを現場に定着させるには、3ヶ月程度かかると言われています。最低3ヶ月は、定着のための活動を続けましょう。

6. SFA導入の際に注意したいこと

SFA導入では、ツールの選択が非常に重要です。自社に合わないツールを選択すると、SFAを導入しても効果が十分に発揮されません。ここでは、SFA導入の際の注意点をご紹介します。

ツールの操作性を重視する

導入時のシステムを選ぶ際には、操作性を重視しましょう。入力に手間がかかったり、画面が分かりにくかったりすると、担当者が入力を怠るようになってしまいます。
分かりやすく、シンプルなSFAを選ぶと社員も入力しやすいでしょう。直感的に理解できる画面のものがおすすめです。
また営業は外出も多いので、スマホやタブレットなどの持ち歩きできるデバイスでの操作性も考えましょう。

連携・拡張性・カスタマイズに注目する

SFA導入の際には、ツールの連携や拡張性、カスタマイズに注目しましょう。外部のシステムと連携できれば、より精度の高い情報分析が可能になり、効率化が進みます。また拡張性やカスタマイズ性の高いSFAであれば、独自性の強い業種でも対応できる可能性があります。

おすすめは、サイボウズ株式会社の「kintone」です。kintoneはSFAとして利用できる上、JBCCで担当した独自性の高いコンサルティング会社のシステム化にも成功しています。
加えて拡張性があるため、SFA以外として利用することも可能です。パッケージに業務を合わせるのではなく、業務に合わせて随時カスタマイズしていけます。特に現場主導でDXを行う中堅規模企業におすすめです。複数のパッケージを導入する必要がないため、コストの削減も可能です。
さらにJBCCではkintone導入後のサポートも充実しています。
一般的な業務内容やプロセスの企業ならパッケージ、特殊な業務を行う企業ならkintoneを選ぶのが良いでしょう。

サポート体制を確認する

SFAを導入する際は、ツールのサポート体制を確認しましょう。SFAは導入後が重要なため、導入後もサポートが受けられるかは非常に重要です。
操作方法のマニュアルが用意されているか、活用に関してアドバイスをもらえるか、トラブル時は対応してくれるか、24時間365日対応可能かなどを確認します。場合によってはサポートが有償になることもあるため、無償と有償範囲の確認も大切です。

またメーカーだけでなく、ベンダーのサポートも確認しましょう。同じツールでもベンダーによってサポート内容が違います。
例えばJBCCでkintoneを導入した場合、

  • kintoneソムリエ
  • kintone教育無償ハンズオン
  • kintoneなんでも相談サービス
  • kintone開発請負および技術支援サポート

などの豊富なサポートを受けられます。

▼ JBCCが支援するkintone
https://www.jbcc.co.jp/products/solution/cloud/kintone/

7. まとめ

SFAを導入することで、営業活動がスムーズかつ効果的になり、企業の売上アップが期待できます。ただ導入の際には、体制づくりやツールの内容、メーカーやベンダーのサポートが重要になるため、慎重な検討が必要です。
JBCCでは、営業部門でのkintoneの活用方法を、デモを交えてご紹介しています。

▼ kintoneを使い倒す!ミニセッション~営業部門編~
https://www.jbcc.co.jp/event/2023/01/01/6525.html
ご視聴を希望される方は、上記URLよりお申し込みください。


▼ kintone無料トライアル
https://www.cybozu.com/jp/service/com/trial/?fcode=F00000178
kintoneの無料トライアルは上記URLよりお申し込みください。

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JBCC株式会社

JBCC株式会社は、企業のデジタル・トランスフォーメーション(DX)を支援するITサービス企業です。クラウドサービスを中心にシステムの設計から構築、運用までを一貫して手掛けており、クラウド 2,150社、超高速開発による基幹システム構築 460社、セキュリティ 1,100社の実績があります。
お客様の環境に合わせた最適なITシステムを、クラウド、超高速開発、セキュリティ、データ連携等を活用し、企業のDX実現と経営変革に貢献します。