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2025年02月07日

2025年02月28日

ワークフローとは?特徴や機能、おすすめのシステムと使い方を紹介

ワークフローとは、「誰が」「いつ」「どんな判断を行い」「どんな作業を行うか」を可視化したものです。稟議のように複数人が関わるプロセスを効率化するための機能として、さまざまな業務システムに備わっている機能の一つでもあります。

本記事では、ワークフローとは何かをふまえ、おすすめのシステムとしてサイボウズ社の「Garoon」「kintone」をご紹介します。あわせて、ワークフローの利便性をより高める方法としてコラボスタイル社の「コラボフロー」を併用する使い方についても解説します。

ワークフローとは?特徴や機能、おすすめのシステムと使い方を紹介
この記事の目次

ワークフローとは

ワークフローとは

ワークフローとは、「業務の一連の流れ、手順、やりとり」のことです。ビジネスにおけるワークフローは、主に稟議決済のように複数人の確認・承認が必要な業務を決裁・意思決定する際の一連の流れのことを指します。

ワークフローの主な流れは「申請(起案)→承認(確認)→決裁(意思決定)」の3つです。業務効率化ツールやシステムには、このワークフローを管理する機能が備わっているものも多くあります。

システム・ツールのワークフロー機能でできること

システムやツールに備わっているワークフローでは、事案の申請から決裁までの一連の流れを電子化できます。申請から承認までにかかわる担当者と詳細情報、そのステップを可視化でき、申請の進捗状況を常に確認できる機能です。

ペーパーレス化による業務効率化やコスト削減、承認作業の自動化による不備や漏れといったヒューマンエラーの軽減、そして組織の意思決定の迅速化に役立ちます。

「Garoon/kintone」のワークフローでできること

通常の画像

ワークフローの機能を備えたシステムやツールには、さまざまな種類があります。なかでも、代表的なものがサイボウズ社の「Garoon(ガルーン)」や「kintone(キントーン)」です。

両者の違いをふまえ、それぞれのワークフロー機能の特徴をご紹介します。

「Garoon」と「kintone」の違い

「Garoon」と「kintone」は、どちらもサイボウズ社が提供するサービスです。

「Garoon」は会社の情報共有に必要な機能を備えるグループウェアであり、「kintone」は業務システム(アプリ)をノーコード(複雑なプログラムの記述を必要としない方法)で自由に作れるクラウドプラットフォームです。

用途や特徴などは、下記のような点に違いがあります。

Garoon kintone
用途 会社での情報共有 特定業務のシステム化や効率化
主な機能 ・スケジュールの共有
・全社通達
・ファイル共有
・ワークフロー
・ポータル
・案件管理
・企業間コミュニケーション
・日報、報告書の共有
・受発注管理
・売上管理
・ワークフロー
特徴 情報共有に必要な機能があらかじめ揃っており、すぐに運用開始できる 組織・業務に合わせてシステムを追加・作成できる
利用範囲 基本的に全社員 一部の部署から全社員
こんな場合におすすめ ・チームでスケジュールを共有したい
・全社員への連絡や通達を円滑に伝えたい
・社内システムの入り口を作りたい
・自社の業務にあったシステムを作りたい
・案件管理などの特定業務に使いたい
・社外とのコミュニケーションにも使いたい

「Garoon」は情報共有に特化したシステムであるのに対し、「kintone」は業務に合わせて必要なシステムを作成・追加できる自由度の高いシステムです。

Garoonとkintoneは連携して利用できるため併用するとさらに便利であり、サイボウズ社によると、クラウド版Garoonを利用する企業の約51%がkintoneも導入しています。

「Garoon」と「kintone」のワークフローの特徴

どちらもワークフローの機能を備えていますが、それぞれのワークフローの特徴は下記のような違いがあります。

Garoon kintone
・管理画面から必要な項目を選択してワークフローを作成
・60種類以上の申請フォームのサンプルがある
・Garoonのユーザー・組織情報をそのまま利用できる
・ドラッグ&ドロップの直感的な操作で簡単に業務に合わせた柔軟なフォームを作成できる
・関連レコードを表示したりできる
・申請画面にコメント機能があり、申請に関わるコミュニケーションが行える

Garoonのワークフローは、入力項目や申請経路などがあらかじめ設定されているため、目的に合わせた申請フォームを選択することで簡単に申請できる点が特徴です。経理や人事、稟議などさまざまなジャンルの申請フォームのサンプルがあるため、簡単に申請フォームを作成できます。

kintoneは高い柔軟性と拡張性を持つプラットフォームであることから、ワークフローも業務や自社の承認フローにあわせて自由に作成できる点が特徴です。

「Garoon/kintone」で一通りのワークフローはできる

Garoonとkintoneどちらにもワークフロー機能があり、基本的なワークフローを利用できます。ただし、Garoonとkintoneでワークフローの機能や使い勝手に違いがあるため注意が必要です。次の章で、それぞれのワークフロー機能の課題について解説します。

「Garoon/kintone」のワークフローの課題

「Garoon/kintone」のワークフローの課題

Garoonとkintoneのワークフローには、それぞれ以下のような課題もあります。

Garoonのワークフローの課題 kintoneのワークフローの課題
【ケース①】
条件分岐の設定が難しく、申請書が申請部署などの条件分岐ごとに乱立してしまう(修正時のメンテナンスが大変)

【ケース②】申請書の見た目や印刷フォーマットにこだわる必要がある申請は、定型フォーマットしかないGaroonでは実現できない
【ケース①】稟議の承認ルートのパターンが多いが、kintoneでは複雑な分岐設定が難しい

【ケース②】申請書の見た目が決まっている申請は、kintoneでは実現できない

【ケース③】全社員がアカウントを持っていない場合があると、利用できない人が出てくる

【ケース④】管理者は決裁後に値を編集できてしまう

共通する課題として、希望の稟議書の見た目が作成しにくいといったことが挙げられます。

Garoonはフォーマットのサンプルは多いものの、それを変えることはできません。kintoneはフォーマットの柔軟性は高いものの、決まったフォーマットがある場合に変更の難易度が高い場合があります。
国・官公庁に提出する申請書であったり、社内規定で申請書の見た目が決まっていたりすると、Garoonとkintoneのワークフローでは不十分な場合があるでしょう。このように、併用していても住み分けしきれない部分も存在します。

「Garoon/kintone」のワークフローは「コラボフロー」との併用がおすすめ

「Garoon/kintone」のワークフローは「コラボフロー」との併用がおすすめ

Garoonとkintoneで一通りのワークフローはおこなえますが、補えない部分もあります。そこでおすすめなのが、コラボスタイル社が提供するワークフローの専用システム「コラボフロー」との併用です。

ワークフローは全社で一元化できるほうが稟議もスムーズに進み、業務効率化につながります。コラボフローの機能や併用がおすすめな理由をみていきましょう。

「コラボフロー」とは

コラボフローは、コラボスタイル社が提供するワークフローシステムです。機能が充実しており、どのような企業や団体でも簡単に申請・承認業務を電子化できます。

クラウドサービスであるため、低価格で導入も比較的簡単な点が特徴です。

「コラボフロー」の機能・できること

コラボフローの機能・できることは下記のとおりです。

  • いつものExcelからフォームをデザイン
  • ボタンを押すだけで申請フォームが完成
  • 複雑な承認経路も直感的に設定できる
  • 帳票出力
  • 一括承認
  • 印影表示
  • 相談機能
  • リマインドメール
  • 決算後改ざん防止
  • マスター管理
  • アクセス権管理

Excelから作成した申請書をシステムに落とし込み、使い慣れたフォーマットをそのまま電子化できます。そのため、ワークフローを電子化しても現場が混乱しにくいでしょう。官公庁などの規定のフォーマットはExcelで作成することを想定している場合も多いですが、そうした官公庁向けの規定通りのフォーマットもスムーズに作成できます。

さらに、複雑な承認経路も担当者を配置するだけの直感操作により、簡単にワークフローに反映可能です。

コラボフローとの併用がおすすめな理由

Garoonやkintoneのワークフローでも一通りの役割を果たしてくれますが、課題にも挙げたようにほしい機能・やりたいことを補えないケースも出てきます。というのも、Garoonやkintoneはワークフローに特化したシステムではないからです。

コラボフローとの併用により、Garoonやkintoneでは実現できない部分をカバーでき、ワークフローのさらなる利便性の向上につながります。

クラウドシステムなので導入が簡単な点も嬉しいポイントであり、Garoonやkintoneなどの他サービスとも連携できる点でもおすすめです。

たとえば、Garoonとコラボフローを連携した場合、申請の状況や承認依頼を毎日確認するポータル上で確認できるようになります。迅速に次のアクションにつなげられるようになり、さらなる業務効率化に期待できるでしょう。

「コラボフロー」の移行・併用の事例

Garoon、kintoneのワークフローを利用していた企業のコラボフローへの移行・併用の事例をご紹介します。事例から、コラボフローがどういった課題に対応でき、どのような効果があるかをチェックしてみてください。

「Garoon」のワークフローからコラボフローに移行

Garoonのワークフローからコラボフローに移行した金融系の企業の事例です。

掲示板やワークフロー機能を中心に、複数のグループ会社でGaroonを利用しており、基本的には管理部門のみが設定権限を持っている状況でした。しかし、Garoonのワークフローを利用する上で、以下のような課題を抱えていました。

  • 機密情報の有無や入力内容によって公開先会社や部門が異なるが、公開範囲の設定ができなかったため、同じ稟議書をグループ会社ごとに複数作成して利用していた
  • そのため、項目の変更が一つあるだけで全部の会社の稟議書の変更が必要となり、メンテナンスの工数が大変だった
  • 部署移動が発生した際に権限の引き継ぎがうまく行えず、管理部への対応依頼が多発していた

グループ会社間で共通のワークフローシステムを利用したいことから、権限設定が細かくできるワークフローを探しており、コラボフローに移行しています。

コラボフローに移行することで、申請書の記載内容によって閲覧権限を分岐したり、公開先グループ会社を分けたりできるようになり、管理する申請書を統合できました。その結果、メンテナンス工数の大幅削減も実現しています。

さらに、申請書や承認経路の設定も容易であるため、自社内でコラボフローでの申請書開発をおこなえました。

「Garoon /kintone」のワークフローとコラボフローを併用

製造業の堺アルミ株式会社様の事例です。

ワークフローとしてMicrosoft 365の「SharePoint」を利用していましたが、構築難易度が高く、うまく運用できていない状況にありました。そのため、紙のワークフロー業務が多く残っており、ペーパーレス化・効率化が急務でした。

ワークフローの導入先は非IT部門となるため、簡単に扱えるシステムを探していました。そこで、JBCCからは「Garoon」「kintone」「コラボフロー」を組み合わせた併用スタイルを提案。併用は、3つのワークフローを住み分けて活用するスタイルです。

たとえば、ISO関連文書など、承認ルートが複雑なものや証跡を残したいものはコラボフローで作成しています。コラボフローで作成したものは、オプションによってkintoneで連携でき、連携したものはGaroonのポータルに表示して、全社的に確認できるようにしました。一方、協議などの簡易的なワークフローはkintoneで運用する形としています。

事例 堺アルミ株式会社 様 / ペーパーレス化で年間500 時間の作業削減

各種ワークフローの価格・機能の比較

今回紹介したワークフローが行えるサービスは、サイボウズ社が提供する「Garoon /kintone」とコラボスタイル社が提供する「コラボフロー」です。

ワークフローができるという点では共通しますが、導入・運用の難易度やコスト、機能はさまざまです。

下記で、3つのサービスをさまざまな観点から比較しています。

Garoon(クラウド版) kintone コラボフロー
導入・運用難易度 必要な機能や権限設定、組織設定などの洗い出しが必要 導入は簡単だが、複雑な申請経路を作成するのは難しい 導入が簡単
コスト
(1ユーザー/月)
900円〜(税別) 1,800円〜(税別) 500円〜(税別)
複雑な経路承認 工夫が必要 工夫が必要 簡単に設定できる
印影 別途カスタマイズが必要 別途プラグイン購入が必要 可能
申請書の見た目・紙出力 カスタマイズは難しい カスタマイズは難しい(プラグインを入れれば出力の見た目は変更可能) Excelの見た目に寄せられる
ワークフロー以外の機能 スケジュール、ポータル、掲示板などのグループウェア機能 SFAや資産管理アプリなど業務に合わせたさまざまなアプリが作成できる ワークフロー機能のみ
こんな方におすすめ ・すでにGaroonを利用しており、ユーザー管理などの一本化を行いたい
・申請書の承認ルートがシンプル
・入力画面の見た目や捺印にはこだわらない
・ワークフロー以外にも分析や台帳管理なども行いたい
・経路の承認段階が少ない
・入力画面の見た目にはこだわらない
・簡単かつ柔軟に経路設計などを行い、申請書を開発・運用していきたい
・既存の社内規定やガバナンスに沿った形の申請を実現したい

※いずれも2025年1月執筆時点の情報です。最新情報は各社の公式サイトをご確認ください

それぞれ、機能や特性が異なるため、同じ観点からの比較は難しいです。しかし、ワークフロー機能だけでみれば、専用サービスであるコラボフローが最も利便性が高いでしょう。Garoonやkintoneでは運用が難しかったり、希望の申請書や入力画面が作成できなかったりする場合があります。

すでにGaroonnを利用している、あるいはkintoneで業務アプリを作成している・多様なシステムを一元化したいといった場合で、かつワークフローの利便性をより高めたいときには、コラボフローとの併用がおすすめです。

ワークフローの導入・運用支援はJBCCにお任せください

JBCCは、ワークフローの導入から運用まで一貫した支援を提供しています。

「申請&承認業務 なんでも相談会」では、ワークフロー業務の効率化や電子化に向けてどう取り組んでいくべきかを、お客様と一緒に棚卸ししながら検討していくワークショップを実施しています。

また、個別相談会「グループウェアワークショップ」では、問診票を元にお客様とディスカッションを実施し、課題を解決できるソリューションを報告書という形で提示いたします。ワークフローだけでなく、グループウェアやセキュリティなど、利用中のサービスの見直しまで幅広く相談できる機会となっています。

JBCCはお客様の現状と課題を把握し、最適なソリューションの提案から導入・運用まで伴走いたします。

申請&承認業務なんでも相談会

まとめ

ワークフローは、複数人の確認や承認が必要な業務の流れを可視化するツールです。サイボウズ社が提供するグループウェアシステム「Garoon」やクラウドプラットフォーム「kintone」にも機能の一部として具備されています。

「Garoon」や「kintone」でも基本的なワークフローは行えますが、規定通りの申請書を作成したいなど一部のニーズに対応できない場合があります。そんなとき、ワークフロー専用製品である「コラボフロー」との併用がおすすめです。

「Garoon」や「kintone」と連携できるため、それぞれの機能を利用しつつ、ワークフローの利便性を高められます。JBCCではコラボフローのトライアルキャンペーンも実施しているため、実際に使って試すことが可能です。

コラボフロートライアルキャンペーン

JBCCは、ワークフローに関するお客様の課題解決やニーズを満たすための最適なソリューションのご提案、そして導入から運用まで伴走した支援をご提供いたします。自社の申請業務を効率化・電子化したい、今使っているワークフローに課題があるといった場合、ぜひお気軽にJBCCにお問い合わせください。

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