上流工程支援ツール XupperⅡ
上流工程支援ツール XupperⅡとは
XupperIIは、現状分析や要求・要件定義における様々な設計情報を、データ中心アプローチ(DOA)の考えに基づき、リポジトリにて一元管理可能とする上流工程支援ツールです。XupperIIは下記の3つの観点から、システム構築時における手戻り削減・設計情報の品質向上・スピーディーな開発支援等の効果が期待できお客様のプロジェクトを成功に導きます。
上流工程における達人ノウハウのテンプレート

上流工程は難しいと言われますが、うまく取りまとめる事ができる達人がいます。彼らは経営や事業部門から抜け漏れなくヒアリングや調査を行い、矛盾を明らかにし、摺合せを実施します。
要求を実現する手段としてITは複雑化の一途を辿ってますが、同時に取りまとめる情報も複雑になっており、ますます達人が必要な状況です。しかし達人を見つけるのは難しいですし、一朝一夕には育ちません。
Xupperとは、これまで上流工程をうまく取りまとめることができなかった方が上流工程を完遂できるよう、達人たちのノウハウを集めた上流工程支援ツールです。
システム開発プロジェクトを成功に導く

システム開発プロジェクトにおける上流工程の重要性は異論のないところだと思います。
上流工程とは要求・要件を矛盾なく整理し、システム化要件・設計としてまとめる工程です。担当者は要求・要件の矛盾点を見つけ出し調整する必要があります。また、設計情報を開発者に正確にスムーズに引き継ぐ必要があります。
このときに重要なのが、関係者とのスムーズなコミュニケーションです。スムーズなコミュニケーションを実現するためにビジネスフロー図やデータモデル図などの図面言語を多用することになります。Xupperとは、それらの整合性を確認でき正確な情報によるコミュニケーションを目的とした上流工程支援ツールです。
業務とデータを一元管理できる

業務分析、可視化で重要なドキュメントは主に業務フロー図です。業務マニュアルやヒアリングなどで得たビジネスルールを元に記述します。システムの設計・分析で重要なのはディクショナリとデータモデルです。ビジネスルールを元に定義し、マトリックス(CRUD)で整合性を確認します。
Xupperとは、プロセスモデルとデータモデルをデータベース(リポジトリ)に格納し整合性確保を目的とした上流工程支援ツールです。
上流工程を行う上で留意するべき点とXupperの活用
Xupperは、業務分析や上流工程での要件定義で入力した情報を一元管理し、システムの品質向上に貢献する開発支援ツールです。 更に、MDFrame/XをXupperのリポジトリに連携させると、設計情報を元にプログラムを自動生成でき、生産性向上に役立ちます。
Xupperの「見える化」ソリューション
変化の激しいビジネス環境において、企業活動の実態をきちんと把握しタイムリーに行動を起こせることがとても重要になってきています。 当社はXupperを使った「業務の見える化」「知識の見える化」「情報システムの見える化」の3つの「見える化」ソリューションを提案します。
業務の見える化 Business Process Management

現場でおこる問題の見える化-PDCAサイクル
現場の業務を「見える化」することで、業務上の問題点を洗い出し、担当者ごとの暗黙知を形式化するのに役立ちます。 また、業務を効率化するには担当者ごとの属人性を排除し、組織としてのノウハウを可視化し蓄積していくことが大切になります。 Xupperのビジネスフロー図は業務の流れの視覚化に、プロセス階層図は業務機能の整理に、ビジネスルール機能は知識の蓄積に、マトリックス分析機能は業務分析に役立ちます。
業務の見える化には、次の3つの段階があります。Xupperはどの段階の見える化にも対応可能です。
さらに、業務の見える化は、ビジネスプロセスの定義と改善だけでなく、内部統制やビジネスプロセスのモニタリングと評価などにも密接に関連します。
知識の見える化 Knowledge Management

担当者の暗黙知を形式化-属人的でなく組織的なものへ
「担当者が休んでも作業が代行できない」「業務に必要な情報が即座に見つからない」「人によってやり方や判断基準がマチマチ」といった問題に悩まされていませんか? ファイルサーバーを利用した文書管理、印刷物としてファイリング保管、といった場合では、文書の一元管理(共有化)やバージョン管理は困難です。 Xupperは各文書・マニュアルの管理や作業におけるノウハウの共有にとても有効です。
知識の見える化には、次の3段階があります。
Xupperはどの段階の見える化にも対応可能です。

情報システムの見える化 Information System Management

システムの設計情報を一元管理-変更時の影響調査が容易
「システムの中身がスパゲッティ状態」「設計情報の更新が追い付かず、情報が古くて信用できない」「変更時の影響分析ができない」、情報システムのブラックボックス化に悩む企業は多いです。 システム設計情報をXupperに入力することで、システムの維持管理が容易になります。
概念データモデル作成のプロセス

トップダウン分析
システム化を検討する業務について、現状及び改定内容を整理します。
ビジネス運営の定義
システム化対象となる業務の現状と今後どうしていきたいのかをふまえ、これから作成するシステムの全対象をつくりあげていきます。
入出力機能の定義
システム化対象の機能の仕様を定義します。


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上流工程支援ツール Xupperの導入事例はこちらからご覧ください。
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このような方におすすめ
システム開発・再構築プロジェクトを成功へ導くためにシステムの内製化を目指している方!こんなお悩みがありませんか?
業務の改善・改革を行いたいが業務を変更した際の影響範囲が分らない・どこまで実施すべきか判断できない
Xupperは2種類の整合性確保を支援します。
1つは経営・事業部門の要求・要件とシステム設計の整合性です。要求・要件を考慮した設計の有無をトレース可能で、考慮した設計がない場合はそれで良いのか、検証のきっかけとなります。
もう1つはシステム設計自体の整合性です。あるデータの新規登録機能が複数箇所で設計されているとしたら、それは正しい姿なのか。あるデータについて、ある設計では7桁、別の設計では8桁といったことはないか。データを正確に流通させるには様々な考慮が必要ですが、Xupperには整合性を確認するための様々な検索機能が備わっており、整合性を確保しつつ保守が可能になります。
設計作業を経験した人材がいない
Xupperでは、やるべきことが機能として準備され、記載する箇所がある程度規定されています。
また、調査・設計の進め方の基準もあります。穴埋め問題のように必要な情報を収集し、記述・作図することで誰もが同じように作業を進められます。
やるべきこと、記載する箇所が統一されるため、自分以外の担当箇所でも読みやすくなり、特定の誰かでないとわからない事項の発生を抑制し属人化を排除します。
どの業務に関連したドキュメントなのか分からない
汎用オフィスツールで設計ドキュメントを作成した場合、修正コストが高く、結果としてメンテナンスされなくなる傾向があります。修正コストが高くなる理由は、最新のドキュメントが不明になる、運用期間が長くなるに伴いドキュメントの種類、フォーマットがバラバラになるなどです。
Xupperを利用すると常に最新のドキュメントを閲覧でき、ドキュメントの種類、フォーマットが不揃いになることもありません。書きやすい読みやすいといった特徴もあるためドキュメントの保守を継続でき、最新のドキュメントを先輩から後輩へ、前任者から後任者へ効率的に引き継ぎできます。
データ活用したいが何から手つければいいか分らない
データ活用に必要なのは、データ項目や関連業務の検索性ではないでしょうか。
どの業務でどんなデータが扱われているのかや、関連情報が検索できればデータ活用しやすくなります。
データ項目の発生元業務を明示的にすることで格納されるデータ内容を特定しやすくなります。
Xupperはデータ項目名と意味(登録する情報の内容、定義)を管理でき、データの発生元業務や利用先業務と格納先テーブルの関係を可視化してデータ活用を支援します。
課題と解決策
課題 | 解決策 | |
---|---|---|
1 | UMLなどで記述した設計書をエンドユーザに見せて説明してもなかなか理解してもらえない。このため、後になってどうしても仕様変更などの手戻りが発生してしまう。 |
Xupperのドキュメントはエンドユーザにも理解しやすいので、これを使用して説明やレビューを行ってください。 設計書(設計技法)の中には、設計者には使いやすくてもエンドユーザには敷居が高く理解が難しいものがあります。これに対してXupperのビジネスフロー図やビジネスルールなどのドキュメントは設計者に使いやすいだけでなく、エンドユーザにも理解しやすいものになっています。これを使って説明やレビューを行えばエンドユーザとのコミュニケーションも活発になるので早期に仕様を確定することができます。 |
2 | ユーザ要件と設計情報の紐付が不明で、トレーサビリティが確保されていない。 |
Xupperの要件管理機能を使用して、要求・要件・実装(設計)の関連を管理することによってトレーサビリティを確保してください。 昨今では企業の内部統制の観点からもユーザ要求がシステムの設計・実装に正しく反映されていることを保証する必要があります。Xupperの要件管理機能ではユーザの要求からどのようなシステム要件が抽出され、そのシステム要件からどのような設計・実装が行われたかという関連を管理することができます。また、その関連をグラフィカルに表示することもでき、トレーサビリティを確保することができます。 →要件管理機能(「製品体系・機能・関連製品」) |
3 | 設計変更を行う際に、変更に伴う影響分析に手間と時間がかかる。 |
Xupperのクロスリファレンス機能(オブジェクトナビゲータ)を使用して迅速かつ正確に影響分析を行ってください。 Xupperで入力された設計情報は相互に関連付けてリポジトリに格納・管理されるため、ある設計情報を変更する場合に他のどの部分が影響を受けるのかという影響分析が容易に行えます。例えば、フィールド(データ項目)の型や桁数を変更する場合、それがどの画面・帳票で使用されているのか、どのエンティティで使用されているのかなどの情報を即時に得ることができます。 |
4 | 設計情報が別々のドキュメントで管理されているため、更新の際に各ドキュメントを個別に修正しなければならず、手間がかかる上に修正漏れが発生してしまう。 |
Xupperで入力された設計情報は相互に関連付けられ整合性のとれた形式で管理されるため、更新の際に各ドキュメントを個別に修正する必要はありません。 Xupperで入力された設計情報はリポジトリで一元管理されます。このとき、各設計情報がバラバラに格納されるのではなく、相互に関連付けられ整合性のとれた、正規化された形式で格納・管理されます。設計情報を変更した場合、他の設計情報との整合性は自動的に維持されるため、別々のドキュメントで管理している場合のように修正に手間がかかったり修正漏れが発生したりすることはありません。 |
5 | 上流設計でどのようなドキュメントをどのような手順で作成すればよいのかが分からず、設計が不十分なまま進めてしまうことが原因で、後工程で手戻りが発生してしまう。 |
Xupperの豊富な機能を使用して十分な設計を行ってください。またXupperを使用した開発手法などもご提供しております。 Xupperはビジネスフロー、ビジネスルール、エンティティ関連図などをはじめとして上流設計で必要となる設計機能を完備しています。また、Xupperを使用した設計を標準化するための「Xupper標準化セット」などの開発手法もご提供しております。合わせてご利用になることで十分な上流設計を行うことができ、下流工程での手戻りを防止することができます。 →Xupper製品体系・機能のご紹介 →Xupper開発標準化セット (「製品体系・機能・関連製品」) |
導入支援はこちら
製品・サービスに関する資料請求、お見積書、ご購入や導入についてのご相談、その他のお問い合わせはこちらで承っております。
Xupperは業務とシステムを繋ぐリポジトリ(データベース)であり機能は多岐にわたります。社内に根付かせるには利用範囲を明確にしたり段階的な導入を計画するなどが必要です。ぜひ、お気軽にご相談ください。
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製品体系・機能・関連製品
機能関連図
Advanced機能関連図
Advanced版は、システム(リポジトリ)管理者の機能が充実している点が特徴です。 例えば、Xupperで作成した複数のリポジトリを統合する機能(リポジトリの統合)や、 データ項目名が命名ルールに従っているかを検査したり、 物理名を自動生成する機能(データ管理者支援機能)です。
また、設計機能としてはStandard版の機能にDLCP(Data Life Cycle Procedure)機能が追加されています。 Advanced版は、各チームに1ライセンス程度、管理者レベルの方を対象とした製品です。

Standard機能関連図
Standard版は主にシステム開発チームの作業担当者(分析者や設計者)を対象とした製品です。 Xupperでシステム設計を行う際に必要となる基本的な機能を全て完備しています。 Standard版の主な機能は次の通りです。
ビジネスルール、ビジネスフロー図、エンティティ関連図、ディクショナリ、マトリックス分析、 プロセス階層図、デバイス設計、GUIフォーム設計、クロスリファレンス、リポジトリ検索、 ツールナビゲータ、オブジェクト・ナビゲータ、システム差分検査

製品体系・機能
表中の記号について・・・(○:編集可能 、 △:参照可能 、 ×:実行不可)
機能 | Advanced | Standard | BFD Plus | Viewer | Xupper体験版 |
---|---|---|---|---|---|
要件管理機能 | ○ | ○ | ○ | △ | ○ |
ビジネスフロー図 | ○ | ○ | ○ | △ | ○ |
ビジネスルール | ○ | ○ | ○ | △ | ○ |
プロセス階層図 | ○ | ○ | ○ | △ | ○ |
エンティティ関連図 | ○ | ○ | △ | △ | ○ |
ディクショナリ | ○ | ○ | △ | △ | ○ |
デバイス設計 | ○ | ○ | △ | △ | ○ |
GUIフォーム設計 | ○ | ○ | △ | △ | ○ |
マトリックス | ○ | ○ | △ | △ | ○ |
ツールナビゲータ | ○ | ○ | △ | △ | ○ |
オブジェクト・ナビゲータ | ○ | ○ | *2 | △ | ○ |
リポジトリ検索 | ○ | ○ | ○ | △ | ○ |
システム差分検査 | ○ | ○ | ○ | △ | ○ |
クエリーAPIサンプル*1 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
DLCP | ○ | △ | △ | △ | ○ |
データ管理者支援機能 | ○ | × | × | × | *3 |
リポジトリ統合 | ○ | × | × | × | *4 |
*1:クエリーAPI サンプルは、Xupperのリポジトリを取得するクエリーAPI を使用して作成されているサンプルプログラムで、Excel ファイルとして提供しています。
*2:ビジネスフロー図に関係するオブジェクトの編集機能、管理機能のみ実行できます。
*3:表示できるフィールドの件数に制限があります。150件までです。
*4:コピーできる件数に制限があります。
各機能概要
要件管理機能

システム品質の観点だけでなく、内部統制の観点からもユーザ要求がシステムに正しく反映されていることを保証する必要があります。 Xupperの要件管理機能では、ユーザ要求の管理・分析およびトレースが行えます。 ユーザ要求をXupperのリポジトリに登録し、要求を各要件に細分化したり再分類したりでき、最終的にシステムの実装機能とも対応付けることができます。 これらの関係をグラフィカルに表示させることもでき、ユーザ要求のトレーサビリティの保証に役立ちます。
製品情報
- ユーザ要求(ニーズや問題点)
- 対応する要件(解決策)
- 実装(解決策を実現するための【プロセス・画像・帳票】)
上記の関係を管理できます。また、これらの変更に伴う影響範囲が追跡できます。
ビジネスフロー図
ビジネスアプリケーションの開発において、業務フロー図を作成して業務の分析を行う作業は必要不可欠ですが、ワープロソフトやグラフィックソフトを使用する場合、フロー図の表現や標準化の規則等にも注意を払う必要がありますし、対象のシステムが大規模になるに従って、情報共有の問題や、プロセス名などの名称の管理の問題など、業務分析以外の作業での負荷が急激に増加します。
各担当者の作成した最新の業務フロー図を、エンドユーザーも含め全員でリアルタイムに共有することにより、誤った分析結果の早期発見、情報の伝達漏れ等に起因する無駄な作業の削減、および正確な進捗状況の把握が可能となって、システム開発期間を短縮しながら、エンドユーザーの要件にあった高品質のシステムを開発することができます。
業務の可視化
業務を遂行していく上で必要となる工程と、その実施手順・目的・実施要領など、ビジネス全体の運用を表現したものが、ビジネスフロー図です。ここでは、人とコンピュータの連携を新システム稼動時のイメージで運用をできるかどうかを、エンドユーザとともに検証することができます。

業務の階層化
画面上のフロー図のオブジェクトをダブルクリックすると、対象のフロー図が表示されます。この機能により、概要から詳細へドリルダウンしながら分析・設計していくことが可能となります。

データ構成
ビジネスフロー図に関するデータは、図のように、ビジネスフロー階層と、階層ごとに作成するフローページで構成されます。階層の数やレベルの数には制限はなく、階層ごとのページ数にも制限はありません。逆に、フローページを作成しない階層があってもデータ上は問題ありません。また、ビジネスフローの階層を表すオブジェクトをフローページ内に貼り付けることにより、概要レベルのフローページから、詳細なビジネスフロー図へジャンプすることもできます。

ビジネスルール

取引関係にある企業間の契約事項、業界内の取り決め事項や慣例、また業務を遂行する上で遵守すべき社内の規則や製品戦略など、企業の活動において考慮しなくてはならないビジネスルールは、多岐にわたります。
同時に、各ビジネスルールの内容は複雑で多様化しており、定型的なダイアグラムで表現することはできませんし、全てのビジネスルールを文書だけで整理することも困難です。
Xupperのビジネスルールは、それぞれ適切な表現手段を用いて記述したビジネスルールを一元管理する機能だけでなく、ワープロや表計算など、それぞれ最適な方法で表現したビジネスルールを、ビジネスアプリケーションに適用するための仕組みも備えております。
Xupperのビジネスルールは、このような点にも考慮しており、ビジネスフロー図の編集等の作業を中断することなく、ビジネスルールの追加や編集作業などが可能となっております。
ユーザとSEの円滑なコミュニケーションを図る上で欠かせないのがこのビジネスルールです。
ユーザにとっては、ビジネス上の取決め事項を、また、SEにとってはシステム全体の共通認識事項を整理していきます。
データ構成
多くのビジネスルールを分類する作業は簡単ではありませんが、分類できないビジネスルールを『未分類のビジネス・ルール』に登録することにより、他の設計作業への影響を最小限に止めることができます。
分類の数や階層には制限はなく、一つの分類内に登録できるビジネスルールの数にも制限はありません。
また、ビジネスルールごとにページ数の制限もありません。

プロセス階層図

プロセス階層図は、プロセスに関する全ての情報を集約する機能です。
プロセス階層図では、詳細仕様書のタイトル、画面名や帳票名、またはフォーム名等、プロセスを特定することなく、プロセス配下の情報を直接検索して開くことができますので、プロセス名等が曖昧な場合でも、効率の良い作業を行うことができます。
図のように、ビジネスフロー図を使用して追加したプロセスは、ビジネスフロー図を通して編集することができます。
データ構成
エンティティとの関係に関する情報(CRUDやデータの更新仕様)に関しては、マトリックス分析分析やエンティティ関連図で定義する情報と同期しており、いずれの機能を使用しても、システム単位に整合性のある設計情報が出来上がります。

エンティティ関連図

リレーショナルデータベースを中心としたビジネスアプリケーションシステムの開発において、エンティティ関連図の作成は、正規化したデータモデルを設計して最適なデータベースを構築するために、非常に有効な手段となります。
Xupperのエンティティ関連図は、上記の他、外部ファイルからのインポート、関連エンティティの表示、DDL生成等、あらゆるタイプのビジネスアプリケーション開発において、データモデリングを支援するための、豊富な機能をご提供いたします。
黄色のエンティティは、リソース系のエンティティで主にトップダウン分析で捕捉します。
水色のエンティティはイベント系のエンティティで、主にビジネスフロー図の入力プロセスから捕捉します。
実線は従属の関係を、点線は参照の関係を示しています。
正規化支援を行う機能もあります。
論理/物理目的切替機能などの分析設計する各設計者の立場と視点に立った柔軟な分析設計機能を備えております。
エンティティ属性
エンティティ属性は、以下の方法から定義します。
- ディクショナリから参照する。
- 新規にフールドを追加する。
- デバイス/フォームから一括で取り込む。
- フィールドをデバイス/フォーム上から個別に追加する。

データ構成
Xupperでは、ER図を作成する単位をダイアグラムと呼んでいます。
また、そのダイアグラムは、アプリケーションエリアというデータの単位に属しており、全体の構成は図のようになっております。

ディクショナリ
Xupperのディクショナリは、システムに必要となる全てのフィールドを管理する機能です。
情報を一元管理する仕組みがない場合、ディクショナリに登録しているフィールドのフィールド名などを変更すると、そのフィールドを使用している画面や帳票、エンティティ等でも、同じ変更作業が必要になりますが、Xupperをお使いいただきますと、そのような変更作業は必要ありません。
また、Advanced版では、リポジトリ統合機能を使用し、異なるシステム間でフィールドなどの情報をコピーすることができます。
データの一元管理
データ資源の管理に必要なデータの辞書です。
エンティティ詳細で登録したフィールド名や、入出力設計で登録した画面/帳票のフィールド名が全て一元管理されています。
また、インポート機能を使ってCSV形式のファイルよりディクショナリへの一括取り込みが可能です。

データ構成
ディクショナリのデータは、『ドメイン分類』、『ドメイン』、および『フィールド』の3種類で構成されています。
それぞれの関係は図のようになっており、ドメイン分類の配下に任意のドメインがあり、そのドメインの配下に任意のフィールドがあるという、3階層の構成になります。
ドメインを適切に使用していただくことによって、フィールド個別にプロパティを設定するという負荷が軽減されると同時に、桁数などのプロパティが変わった場合の対応など、保守性も向上します。

デバイス設計
デバイス設計は、24行×80桁を基本とした汎用機向けCUI開発向けに用意されましたが、WebシステムUI開発にも利用可能です。
WebシステムUIでは画面に必要なフィールド情報だけを設計し、レイアウトは各種開発ツールに任せます。
近年では開発ツールの進化は目覚ましく、開発ツールでレイアウトを開発する方が効率的です。
汎用機向けCUI開発向け利用イメージ

WebシステムUI開発向け利用イメージ

自動生成された編集仕様/チェック仕様の定義プロパティ

デバイス設計は、ディクショナリからフィールドをドラッグ&ドロップして行います。
デバイス設計の各フィールドがディクショナリと連動するので例えば、あるフィールドの名前や桁数などの属性を修正する場合、そのフィールドを用いて設計されているデバイス設計を即座にもれなく検索可能です。また、フィールド名などの属性を修正すると、関係するすべてのデバイス設計上の属性も即座にもれなく修正されます。
フィールドを配置すると、それらの編集仕様/チェック仕様を記載するためのプロパティが自動的に用意されます。
開発や改修ではフィールドの入れ替えや追加、削除など発生しますが、汎用オフィスツールでの設計と異なり、デバイス設計ではUI設計に合わせてフィールドを転記する必要がありません。
設計作業をスムーズに進めることが出来ます。
GUI設計
Xupperは、設計情報をリポジトリ内で一元管理しており、設計作業に直接係わらないエンドユーザーの方も、最新の成果物をリアルタイムで参照することができます。
このため、ユーザー要件に合わないインタフェースや、エンドユーザーの作業効率を損なうようなデザインを、早期に発見して変更することが可能です。
Xupperでは、他の設計情報に影響するフィールド名やプロセス名等を変更する場合には、クロスリファレンスの機能を使用して、全ての影響範囲を確認することができます。
また、変更結果は、即時に全ての影響範囲に反映されますので、特別な作業を行う必要は無く、変更漏れも発生いたしません。
この結果、デザインの変更による作業負荷の増加や品質の低下を気にすることなく、エンドユーザーの要件を十分に満たすまで、ユーザーインタフェースの検討を行いシステムに反映することが可能となり、少ない作業で最適なユーザーインタフェースを設計することができるようになります。
画面設計
フォーム上のフィールドは、ディクショナリやエンティティ関連図を参照しなら選択することができます。
さらに、GUI設計の機能では画面遷移等をプロトタイプとして実行することができ、各コントロールのイベント毎にイベント仕様の定義が行えます。

イベント仕様
GUI設計では、フォームのレイアウトを定義するだけではなく、フォーム上に定義されている各コントロールに対してイベント単位にイベント仕様の定義が可能です。
イベント仕様書は、共通部品(ビジネスルール、詳細仕様書)とリンクします。

データ構成
ユーザーインタフェース設計に関するデータ構成は、図のようになります。
ビジネスフロー図で定義するプロセスのうち、『人間作業系プロセス』を除くプロセスに対して、ユーザーインタフェースの種類や数を問わず、自由に定義することができます。

マトリックス分析
「マトリックス分析」は、プロセスとエンティティなどの2種類のオブジェクト間の関係情報を管理する機能です。
当機能には、プロセスとエンティティの更新参照関係が正しく登録されているかをチェックする「CRUDの整合性検査」機能を備えており、システム設計の不具合を簡単に検出することができます。
CRUDマトリックス
エンティティとプロセスの相互作用を分析設計するCRUD図を作成し、データのライフサイクル(発生、参照、変更、削除)を定義します。

さらに、プロセス/エンティティレベルのマトリックスではなく、もっと詳細に分析を行いたいといった場合には、デバイス・フォーム/エンティティ属性単位でもマトリックスの自動生成も可能です。
(Advanced版でのみ可能)

フィールド更新仕様書
マトリックス分析の機能では、エンティティとプロセスの関連をCRUDで定義するだけではなく、各プロセスがテーブルに対してどのような処理を行なうかのを、フィールド更新仕様として定義することが可能です。

データ構成
マトリックスに関するデータは、任意の数のフォルダと、各フォルダ内に作成するマトリックスで構成され、図のようなイメージになります。
各フォルダに格納するマトリックスのうち、システム全体を表す『システムレベルCRUDマトリックス』は、システムの作成に伴って自動的に作成され、エンティティやプロセスの追加や削除を自動的にマトリックスに反映します。

オブジェクトナビゲータ
「オブジェクト・ナビゲータ」は、従来のクロスリファレンス機能を継承するツールです。
クロスリファレンスの機能に加えて、オブジェクトの「ロック/アンロックの一括設定」や「日付情報の一括更新」など、オブジェクトの状態を管理するための高い機能を提供するツールです。
オブジェクト・ナビゲータをお使いいただくことで、より効率の良いオブジェクト管理を行えます。]
オブジェクト・ナビゲータによるオブジェクトの管理オブジェクトのプロパティ・エディタ画面・ワープロ文書を直接表示できます。
クロスリファレンスの表示・非参照オブジェクトの一括削除も可能です。

機能間で参照関係にあるデータの検索
相互に影響しあっているデータを検索する機能(クロスリファレンス)があります。
クロスリファレンスの機能を使用すると、ある情報を変更した場合の影響範囲を正確に確認することができます。

参照されていないデータの検索
この機能を使用していただくと、不要なデータの確認や必要な情報の欠落を、効率よく正確に確認し、適切な対策を行うことができます。

クエリーAPI
Xupper のリポジトリに格納した設計情報を取り出す機能といたしまして、リポジトリ検索があります。
リポジトリ検索には、ユーザーの作成したSQL文(ユーザー定義クエリー)を実行して情報を取り出す機能と、予めXupper内に組み込んだプログラムを実行して情報を取り出す、定型クエリーという機能があります。
『クエリーAPI』は、リポジトリ検索を補完し、各種設計情報をEXCELに出力するツールです。お客様の開発プロセス全体を最適化するための、強力なツールとなります。
リポジトリデータの有効活用

ユーザーコーディングの部分を作成することにより、プログラミング工程やテスト工程で使用するツールに、Xupperで設計した情報を直接渡すことが可能となります。
また、独自のドキュメント作成が可能となりますので、納品先の都合やプロジェクトの都合による特殊なドキュメントも自由に作成していただけます。
下流ツールへのブリッジ機能を開発していただくことにより、Xupperを使用して分析・設計を行った結果を、下流ツールに自動的に取り込むことが可能となり、その結果として、システムの開発プロセス全体を最適化し、開発コストを大幅に削減することが可能となります。
クエリーAPIサンプルご紹介
- ディクショナリ差分検査
- BFDプロセスと組織分析表
- エンティティ類似検査
- 入出力設計一覧表
- フィールド一括クロスリファレンス
- リポジトリ全文検索
など、50以上のサンプルをご用意しています。
クエリ―はユーザーによる開発も可能です。
クエリーAPIで解決できる問題
- Q1:Xupperでディクショナリやデータモデルを定義しても、使用しているプログラミング環境に対してインポートできないため再入力が必要となる。
- A1:クエリーAPIを使用してお客様のプログラミング環境に対して、必要なデータをインポートするツールを作成することが出来ます。
- Q2:現行のドキュメントで必要な情報が不足している。
- A2:クエリーAPIを使用してお客様独自のドキュメント作成が可能となります。
- Q3:必要な情報が一つのユーザー定義クエリーで取り出せないため、複数のユーザー定義クエリーを実行した結果を編集して使用している。
- A3:自由な組み合わせでデータの取り出しが可能となります。
- Q4:複数の画面やドキュメントを参照しなくてはならないため、下流工程の作業効率が悪い。
- A4:『デバイス設計書サンプル』、『拡張エンティティ定義書サンプル』等のように、既存の複数のドキュメントを合わせて一つのドキュメントを作成することが出来ます。
- Q5:使用中のDBMSに対応したDDL文の生成ができない。
- A5:『DDL生成forDB2サンプル』のように、XupperでサポートしていないDBMSに対する、DDL生成が可能となります。
- Q6:客先への納品がWordやExcelなどの電子ファイルで、という要望が多い。
- A6:クエリーAPIサンプルのようにクエリーAPIとExcel(VBA)を使用して、Xupperリポジトリから直接Excelシートに出力できます。
- Q7:Xupperを導入していない環境でXupperの設計情報を見たい。
- A7:クエリーAPIサンプルのようにクエリーAPIとExcel(VBA)を使用して、Xupperリポジトリから直接Excelシートに出力できます。また、このExcelシートから『Webページとして保存』すれば、HTML形式にすることも可能です。
その他の機能
- IPO管理
- プロセス・デバイス設計・GUI設計の処理内容をIPO(Input Process Output)ダイアグラムを用いて定義する機能です。フィールド・エンティティなどのオブジェクトをIPOオブジェクトとして登録して記述中で使用することができます。
- DLCP
- DLCPはデータベースにアクセスする処理を部品化して管理する機能で、データベースの設計情報であるエンティティを対象としてプロセスの設計を行います。DLCPには、SQL文相当の処理を定義するDAPと、ビジネスルールに従って、データの検索や更新など、データベースへの各アクセス処理(DAP)をコントロールするBPの二種類があります。
- DDL生成
- エンティティ関連図を使用して設計した結果をDDL文として生成することができます。XupperのDDL生成機能を使用すると、ビジュアルで使いやすいERD作成用の専用ツールで設計した結果を、短時間で正確にデータベースに反映することができますので、データベース設計に関わる作業を軽減しながら信頼性の高いデータベースを構築することができます。
- リポジトリ検索
- リポジトリに格納している情報を検索して出力する機能で、ユーザーの作成したSQL文(ユーザー定義クエリー)を実行して情報を取り出す機能と、予めXupper内に組み込んだプログラムを実行して情報を取り出す、定型クエリーという機能があります。リポジトリ検索を使用することにより、ビジネスフロー図やエンティティ関連図等の機能を使用せずにリポジトリ内の情報を直接参照することができます。
- リポジトリ統合
- 他のシステムの情報を取り込むには、この「リポジトリ統合」機能を使用します。システムを設計中に誤って設計情報を削除してしまった場合に、日々の保管システムから、その誤って削除した情報のみをコピーして復活させたり、開発環境上仕方なく複数のシステムに分割して設計した情報を1つのシステムにまとめたり、複数の既存のシステムから必要な設計情報だけをあつめて、新しいシステムとして使用したい場合などに有効です。
- データ管理者支援機能
- Xupperのフィールドは、「論理名」、「正式名」、「物理名」の3つの名称を持っています。「データ管理者支援機能」は、これらの名称が、あらかじめ設定したルール(用語マスタに登録します)に従って付与されているかを検査し、ルールに従っていない名称のフィールドを洗い出して、検証することができます。これにより容易にフィールド名を標準化することが可能です。
- ツールナビゲータ
- 少しでも機能を考えることなくXupperの優れたシステム設計のツール群をお使いいただくため、システム開発の工程に従った各機能の起動画面を提供しています。あらかじめ開発工程に従ったツールを登録しておくことで、一般のユーザーが迷うことなく必要なときに必要な機能を起動できます。
- 配置階層
- HTMLの一括生成、および各画面をフォルダ内に配置することによるパスの生成が可能となり、画面をフォルダに配置後、プロトタイプ用の生成を行うことにより、システム全体に亘る画面遷移等の動作確認も行えます。
- システム差分検査
- システム差分検査は、Xupperで設計した二つのシステム間で、設計情報の相違点を検出する機能です。 既存のシステムに手を加える場合、現在のシステムと新システムの相違点を正確に検出できることにより、必要な機能の定義漏れや、不要な情報の存在等を判断することができます。 また、新システムで追加した機能や変更した機能、およびその影響範囲を正確に把握して初めて、テストの必要な範囲が明確になり、必要かつ充分なテストを行うことが可能となります。当機能は、クエリーAPIにてご提供しています。
関連製品
TQCAssist
Xupperの業務フロー図からシステムテスト・総合テスト等のテストケースを自動生成します。 テストケースの網羅性が向上し、出荷品質が大幅に向上できます。業務アプリケーションだけでなく、各種製品の操作マニュアルの網羅性の確認や出荷テストにも応用が可能です。
製品情報
Xupper のビジネスフロー図のプロセスとプロセスに引かれているフロー線を解析して、テストケース一覧、およびテストケースに応じたビジネスフロー図を生成するツールです。
●導入メリット
- テストケース一覧を作成する工数を軽減します。
- テストケースに応じたビジネスフロー図を自動作成します。
- テストケース一覧とテスト用ビジネスフロー図により漏れのないテストを実施していただけます。
- 出力したファイルはテスト実績の納品用資料としてご使用いただけます。


Xradian
Xradianは、Xupperのリポジトリからファンクションポイントを自動的に算出します。Xupperの入出力設計、エンティティ関連図、マトリックス分析の情報からファンクションポイントを算出します。
製品情報
本ツールでは、Xupperにその時点で登録されている情報レベルに応じた算出を行うことが可能です。
●導入メリット
上流設計の情報から自動算出・FP法のスムーズな導入・担当者は設計に専念・FP見積における属人性の排除・同一リポジトリによる繰り返し見積が可能となります。


Xupper開発標準化セット
システム開発の品質向上のためには開発手順やドキュメントの標準化が必須ですが、多くの時間と経験およびノウハウが必要になります。 Xupper開発標準化セットでは、実プロジェクトで適用できる標準的な開発手順、成果物のひな型、および、サンプル事例をXupperのツールナビゲータに組み込んで提供します。

製品情報
Xupper開発標準化セットの構成
●開発手順書
- 要件定義編:基本計画、ユーザ要求に基づくシステム化の要求の整理、新システムの要件定義を行う際の手順書。
- 外部設計編:要件定義に基づき、新システムの入出力仕様や処理方式について外部仕様を作成する際の手順書。
- プロジェクト管理編:システム開発業務における管理項目を各局面ごとに定義し、実施していく手順書。
- ドキュメント雛形:各開発手順書で使用するドキュメントの雛形(ワークシート)。
- ドキュメントサンプル:各成果物の定義例(サンプル)。
●問題点・ニーズ分析ガイド
- システム開発の立場から業務上の問題点を解決する手法についてのガイド。
●ビジネスフロー図作成ガイド
- ビジネスフロー図(業務フロー)を作成するためのガイド。
●データ項目標準化ガイド
- データ項目(フィールド)の標準化を行うためのガイド。
●HMI標準規約
- CUI版:キャラクタベースの入出力設計を行う際の規約集。
- GUI版 :GUIで入出力設計を行う際の規約集。
サポートサイト
XupperII をご使用いただく上での注意点、制約事項、XupperIIのバグ情報、よくあるお問合せなどを公開しております。 また、保守契約中のお客様は、各製品のバージョンアップや修正ファイルのダウンロードが出来るようになっております。
※バージョンアップでは、バージョンごとにライセンスが必要になります。 保守契約中のお客様は、弊社担当営業までお問い合わせください。
導入支援はこちら
製品・サービスに関する資料請求、お見積書、ご購入や導入についてのご相談、その他のお問い合わせはこちらで承っております。
Xupperは業務とシステムを繋ぐリポジトリ(データベース)であり機能は多岐にわたります。社内に根付かせるには利用範囲を明確にしたり段階的な導入を計画するなどが必要です。ぜひ、お気軽にご相談ください。
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JBCC株式会社は、クラウド・セキュリティ・超高速開発を中心に、システムの設計から構築・運用までを一貫して手掛けるITサービス企業です。DXを最速で実現させ、変革を支援するために、技術と熱い想いで、お客様と共に挑みます。